研究課題/領域番号 |
21K08467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
岳野 光洋 日本医科大学, 医学部, 教授 (50236494)
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研究分担者 |
桐野 洋平 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50468154)
黒沢 美智子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70245702)
水木 信久 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90336579)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ベーチェット病 / 臨床クラスター / HLA-B51 / BDCAF / IL-6 / 亜群 / 予後 |
研究開始時の研究の概要 |
ベーチェット病(B病)の臨床像の多様である。そのため、治療は全患者に画一的なものでなく、症状や重症度に応じて、治療の選択や強度を調整する必要がある。これまでの申請者らは臨床症状発現パターンにより、B病が重症度や予後の異なる臨床亜群に分類できることを見出している。本研究では、さらに亜群に特徴的な臨床症状および疾患感受性遺伝子および関連因子を同定することで、今後の病状の進展予測を試みる。最終的にはその進展予測に基づく、個別化医療を発症早期より確立することを目指す。
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研究実績の概要 |
ベーチェット病(B病)の臨床像は多様であり、申請者らはこれまで本邦のB病患者が臨床症状の発現パターン、発症年齢、性別、HLA-B51の有無によりいくつかの亜群に分類されると考えられる。本年度は多施設自験例コホートのB病患者(657例)を臨床症状(口内炎・皮膚病変・眼病変・陰部潰瘍・関節炎・腸管病変・血管病変・神経病変)を変数として,ユークリッド平方距離を利用したWard法による階層的クラスター分析をおこなった.その結果、1 皮膚粘膜主体、2 皮膚粘膜+関節病変、3 腸管病変主体、4 眼病変主体型、5 神経病変主体の5亜群に分類される。亜群1、2は皮膚粘膜病変を主体にした軽症型で女性に多く、トルコの報告にあるacne-arthritis-enthesitis clusterに対応する。亜群4,5はB病の古典的重症型で、男性に多い。厚生労働省の特定疾患臨床調査個人票を用いた6754例の解析でもほぼ同様の亜群に分類された。さらに、患者対象を1990年以前、1990-2010年、2010年以降の発症年代に分けて、亜群構成比率を解析した結果、亜群3の増加が顕著であった。この変化は腸管病変の増加、HLA-B*51陽性率の低下など、近年の日本の疫学の変遷をよく説明しうる。登録時、腸管病変のない患者においては、腸管病変主体亜群の随伴因子である「眼病変なし」、「関節症状あり」、「HLA-B51陰性」が複数存在するとその後の腸管病変発症リスクは有意に高くなることを見出した。 さらに、AMED研究, 厚労科研研究と連携した全国レベルのレジストリ研究において疾患活動性指標であるBDCAFが高いほど、1年後の重症病変(眼、腸管、神経、血管)の出現リスクが高くなること、血清IL-6が重症病変の出現に関連することを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
多施設自験例コホートのB病患者657例および厚生労働省の特定疾患臨床調査個人票を用いた6754例の解析はほぼ予定通りであり、仮設に近い結果が検証できた。しかし、次のステップである全国レジストリ症例を用いた臨床遺伝的統合解析はレジストリの倫理審査の遅延もあり、患者登録が十分進んでいない。最終的な研究ゴールは全く別であるが、患者情報源を共有するAMED研究, 厚労科研研究などと連携し、大規模データで検証予定である。 また、新たに、重症病変の出現と現在の疾患活動性および血清IL-6との関連を見出した。 遅延の原因は、主として2021-22年度のCOVID19感染症蔓延化での研究の出遅れで、ほぼ解消される見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
関連研究における国内患者のレジストリ登録を進め、これまでの臨床クラスターの知見を検証する。さらには、遺伝子解析、臨床情報と合わせ、比較的発症早期に予後予測を行い、重症病型に対応する方策を探る。
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