研究課題/領域番号 |
21K08475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
秋月 修治 京都大学, 医学研究科, 助教 (50626637)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ホスホリパーゼD4 / 全身性自己免疫疾患 / 自己免疫疾患 / トール様受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
ホスホリパーゼD4(PLD4)は、遺伝学的研究手法により複数のヒト全身性自己免疫疾患(膠原病)の発病に関わる疾患感受性要因として同定されたが、病態形成における生物学的な経路を含め生化学機序は未知である。本研究は、全身性自己免疫病におけるPLD4の役割を解明することを目的とする。具体的には、遺伝子改変マウスを用い、実験的自己免疫疾患モデルの表現型に及ぼす影響を評価し、PLD4による免疫寛容の維持機構の解明を目標する。また、膠原病患者検体の末梢血細胞、及び血漿中PLD4の発現状態を計測し、臨床情報との相関を検討する。これら動物モデルとヒト臨床検体を対比し、臨床応用への可能性を探索する。
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研究成果の概要 |
ホスホリパーゼD4(PLD4)は関節リウマチなどの疾患感受性遺伝子であり、エキソヌクレアーゼとして細胞内でTLR7、TLR9経路を抑制する。他方で、ヒト血漿中に細胞外PLD4が高濃度に存在する可能性が示唆されている。本研究で可溶型PLD4の定量を試みたが、抗ヒトPLD4抗体が哺乳類細胞由来PLD4を認識しないことが分かった。そこで、HEK293T細胞を用いたウェスタンブロットで抗体の反応性を確認し、可溶型PLD4を作成しELISAの陽性対照としたが、ELISAでは反応が確認できなかった。引き続き、抗体種を変更してELISA系樹立を試み、免疫疾患のバイオマーカーとしての可能性を追究している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチ、全身性エリテマトーデスを含む膠原病性疾患の病態は依然として未知が多い。本研究課題は膠原病性疾患の遺伝的原因を起点とし、同定された新規の疾患感受性遺伝子の1つであり、DAN/RNAヌクレアーゼであるホスホリパーゼD4に着目し、疾患の原因から臨床応用への展開を目的とした。核酸代謝障害はこれら疾患の病態形成の上流を形成すると考えられているが、バイオマーカー、治療標的としては未確立である。本研究課題を通じ、核酸代謝を標的とした臨床応用の基盤となることが期待される。
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