研究課題/領域番号 |
21K08477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
藤岡 数記 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (30762174)
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研究分担者 |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
岸田 綱郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00370205)
藤井 渉 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (60755643)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | iPS細胞 / 免疫寛容誘導性樹状細胞 / 自己免疫疾患 / 免疫寛容性樹状細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
樹状細胞は免疫応答の開始機転として重要な役割を担っているが、実際には複数のサブセットが存在しており、免疫応答を負に制御する免疫寛容誘導性樹状細胞(tolerogenic dendritic cell: tolDC)も存在している。我々はヒトiPS細胞を用いてtolDC様細胞を誘導することに成功した。本研究ではその性質をより詳細に分析し、実際の自己免疫疾患患者由来の免疫細胞を用いてiPS細胞由来tolDCがそれらの機能を抑制しうるか検証する。本研究の成果は樹状細胞分化における基礎的理解にとどまらず、自己免疫疾患に対する新規細胞治療の創出に結びつくものと期待できる。
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研究実績の概要 |
樹状細胞は獲得免疫系の上流に位置し免疫応答の開始機転として重要な役割を担っているが、実際には複数のサブセットが存在しており、免疫応答を負に制御する免疫寛容誘導性樹状細胞(tolerogenic dendritic cell: tolDC)も存在している。我々はヒトiPS細胞を用いて種々のサイトカイン、化合物を作用させることによりtolDCと考えられる性質を有する細胞が誘導可能であることを見出している。 すなわち公開されているiPS細胞株より我々が開発した手法でiPS-tolDCを誘導し抗CD3/CD28抗体の存在下にヒトCD4(+)T細胞と共培養を行ったところ、iPS-tolDCとの共培養系は通常のiPS-DCと比較し有意にT細胞の増殖を抑制した。またiPS-tolDCがIL-10等抑制性サイトカインを放出していることを確認した。一方共培養をtranswellを用いて再試行したところ、増殖抑制能は低下した。このことからiPS-tolDCの抑制機能はcell to cell contactによる機序が重要と考えられた。 本年度はさらに実際の自己免疫疾患、具体的には関節リウマチや全身性エリテマトーデス、血管炎の患者由来のT細胞の機能を抑制しうるかを同様の共培養系を用いて検討したところいずれの疾患においてもiPS-tolDCはT細胞機能を抑制出来ており、免疫疾患治療への候補となりうることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は概ね3つの要素により構成されており、iPS-tolDCによるT細胞の制御機構の解明、iPS-tolDCがtolerogenicityを得る機序の解明、実際の自己免疫疾患患者由来T細胞を用いた疾患に対する治療効果の検証の3点である。1点目及び3点目の内容につき予定通り検証することが出来ている。しかしながら本年度はiPS細胞からtolDCへの分化誘導にあたって必要な培地・試薬が供給不足となり6か月程度当該試料を調達することに困難を生じたため、その間実験を進められず、研究の進捗に遅れを生じた。
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今後の研究の推進方策 |
上記進捗状況の遅れとなった原因である試料の供給不足の問題は現在解決されており、再度研究を進めることが可能となった。次年度は昨年度遂行することが困難であったiPS-tolDCの各分化段階に沿ってRNA-seqを行い網羅的遺伝子発現を解析することでtolDC化を担う重要なパスウェイの探索を行う予定である。
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