研究課題/領域番号 |
21K08493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉川 禄助 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (20816821)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | SFTSV / 弱毒生ワクチン / ブニヤウイルス / CCHFV / マウス / 病原性解析 |
研究開始時の研究の概要 |
重症熱性血小板減少症候群ウイルス(SFTSV)はヒトを含む動物(ネコ等)に対して致死率が高い。さらに、予防法や治療法が存在しない。これまでに我々はSFTSVのNSs遺伝子が病原性に寄与していることを明らかにした。そこで、NSs欠損SFTSVが弱毒生ワクチンの候補になると考えた。また、NSs欠損SFTSVの増殖性を抑制している宿主因子を同定することがSFTSVの新規治療方法の確立につながると考えた。本研究ではNSs欠損SFTSV用いて新規抗SFTSV抑制因子の同定及び、新規弱毒生ワクチンの開発を目的とする。
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研究実績の概要 |
SFTSVは通常野生型マウスに対しては感染はするがほとんど病原性を示さない。そこで、野生型マウスに対して病原性を示すSFTSVの作出を試みた。その結果、致死性にはいたらないが一時的な体重減少等の症状を示すようになった。 また、マウスにおいて発現している複数のSFTSV抵抗性因子の存在を明らかにし、クローニングが完了した。 さらに、SFTSVに近縁で高い病原性を示すクリミア・コンゴ出血熱ウイルス(CCHFV)にコードされている非構造タンパク質(NSm)の機能性解析を実施した。その結果、SFTSVのNSsと同じく抗自然免疫応答活性を有していることを明らかにした。現在、その詳細なメカニズムを解析しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス順化型SFTSVの作出においては一定の成果(体重減少)を得られている。また、SFTSVの感染や複製を抑制しうる宿主因子の候補のクローニングが完了した。更にはSFTSVだけでなく世界的に重要とされているCCHFVの病原性に係るNSmの機能性も明らかにしつつあるため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、マウス順化型SFTSVを作成し、作成完了次第弱毒生ワクチンの評価に使用するとともにその順化メカニズムを明らかにすることでSFTSVの種間伝搬機構を明らかにする。また、クローニングが完了した宿主因子の機能を細胞レベルで明らかにする。CCHFVのNSmに関しては引き続き詳細なメカニズムを解析していく。
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