研究課題/領域番号 |
21K08498
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
福田 佐織 藤田医科大学, 医学部, 特別研究員 (50896884)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ロタウイルス / 遺伝子操作系 / 腸管指向性ベクター / 弱毒ロタウイルスワクチン / ロタリックス |
研究開始時の研究の概要 |
ロタウイルス(RV)は小腸上皮細胞を厳格な標的とする腸管指向性ウイルスである。申請者らは簡便かつ高効率にRVを人工合成する技術(11-プラスミドシステム)の開発に成功した。本研究では、ワクチンRotarix株に11-プラスミドシステムを適用して、Rotarix株をバックボーンとする安全性の確保された腸管指向性RVベクターを創出することを目指す。まず初めに外来遺伝子を発現する人工合成Rotarix株の作製を行い、外来遺伝子の発現を確認する。本RVベクターは臨床応用が可能な新規の腸管指向性ベクターになると期待される。
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研究実績の概要 |
ロタウイルス(RV)は地球規模で、発展途上国を中心に年間12万人以上の乳幼児死亡の原因となっている嘔吐下痢症の病原体である。RVの増殖や病原性発現の機構を理解してRV胃腸炎を制御することは非常に重要である。これら機構を解明するうえで強力な手法となるのが、ウイルスゲノムの任意な改変を可能とする遺伝子操作系である。申請者らのグループは、2018年に、増殖能がきわめて高いサルRVを用いて、RVゲノムをコードする11本のプラスミドのみから、しかもきわめて高効率に組換えRVを作製できる独自の遺伝子操作系(11-プラスミドシステム)の開発に成功した。近い将来、RVをウイルスベクターとした臨床応用が可能となるように、実臨床での使用ですでに安全性が実証されている弱毒生ワクチンRotarix株に11-プラスミドシステムを適用することで、安全性の確保された腸管指向性RVベクターを創出することが、本研究の目的である。 初めにRotarix株の各遺伝子をT7 RNAプロモーター下流に配置した、全11本からなるRotarix株ゲノムをコードするプラスミドセットを構築した。その後、増殖性がきわめて高いサルRV(SA11-L2 株)をバックボーンとして、Rotarix株の遺伝子分節を1本ずつ有する、計11本モノリアソータントパネルの作製を試みる。ヒトRVに由来するRotarix株の増殖性はきわめて低いことが予測されるため、胃腸炎患者下痢便中から効率良くRVを分離する際に用いられる方法(高濃度トリプシン添加と回転培養)を11-プラスミドシステムと組み合わせて用いて実施している状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は難しいと予測される増殖性のきわめて低いヒトロタウイルスの遺伝子操作系である。しかし、2019年に本研究とは別のヒトロタウイルス株での成功例をもとに、11 本のゲノム分節のすべてがRotarix cDNA からなる組換えRotarix株の創出に挑戦している。現在、当初の予定通りの結果が得られつつあるため、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
実際に臨床応用を目指し、外来遺伝子を発現する組換えRotarix株の作製にも挑む。RV遺伝子の1つであるNSP1遺伝子はRV増殖に必須ではない非構造蛋白質NSP1をコードするため、NSP1オープンリーディングフレームの大部分を外来遺伝子と置換することができる。そこで、申請者らのグループは外来性のレポーター遺伝子を外来遺伝子候補としてNSP1遺伝子に挿入する。このレポーター遺伝子を発現する組換えRotarix株作製の後、in vitroでのレポータータンパク発現を確認し、さらにin vivoでの発現確認などを行う予定である。
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