研究課題/領域番号 |
21K08499
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 天理大学 (2023) 天理医療大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
中村 彰宏 天理大学, 医療学部, 准教授 (30647087)
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研究分担者 |
小松 方 天理医療大学, 医療学部, 教授 (00626814)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Escherichia coli / ST131 / YahO / タンパク質間相互作用解析 / 全ゲノム解析 / RNA-Seq解析 / Escherichia coli ST131 / HdeA / CybC / RNA-seq解析 / Sequence Type 131 / バイオフィルム / 酸耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
ESBLやカルバペネマーゼを産生する薬剤耐性腸内細菌目細菌は、近年Escherichia coliの菌 種を中心に病院内のみならず市中においても急増傾向にあり、その急増の原因はST131といわれる単一クローンの世界的パンデミックである。しかし、そのパンデミックの原因は明らかとなっていない。われわれは過去の研究において、バイオフィルム形成能への関与を示唆する機能不明なタンパク質YahOおよび可溶性チトクロームb562、そして酸ストレスシャペロンHdeAを発見した。われわれはST131パンデミックの原因を解明するため、これらのタンパク質機能およびアミノ酸変異の影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究はわれわれの既報で発見した抗菌薬耐性大腸菌ST131における特異的タンパク質アミノ酸変異のうち、YahO、CybCおよびHdeAについて、その機能を明らかにすることを目的とする。バイオフィルム形成および酸耐性能力に着目し、mRNA発現定量および各種表現型試験を実施したが、特に有意な結果は得られなかった。一方、高発現株によるプルダウンアッセイにおいて、YahO E34Aのみタンパク質間相互作用を示唆するHchAタンパク質を検出した。加えて、全ゲノム解析およびRNA-seq解析においてST131パンデミッククレードC1-M27を低栄養培養した際に高発現する特徴的な遺伝子発現を複数発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた新知見は、近年世界的に懸念されている抗菌薬耐性菌の蔓延のメカニズムを解明する一助となる。 特に今回得られた新知見のうち、ST131が低栄養培地において他のクローンには持ち備えていない特殊な生存戦略メカニズムを解明するかもしれない。大変重要な研究データとなる。
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