研究課題/領域番号 |
21K08500
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
坂田 真史 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 主任研究官 (20600547)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 風疹ウイルス / マトナウイルス / ゲノム複製 / host-virus interaction / 宿主因子 / インタラクトーム / トガウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
トガ・マトナウイルス感染細胞におけるウイルスタンパク質と宿主因子の相互作用の全体像は、未だ明らかになっていない。本研究では、ゲノム複製を担う非構造タンパク質と相互作用する宿主因子を近位依存性ビオチン標識を用いて、網羅的に収集して同定する。同定した因子群と非構造タンパク質のインタラクトーム解析により、ゲノム複製に関わる生物学的経路のネットワークを可視化する。その特徴からゲノム複製に関与する重要な宿主因子候補を選定する。それら因子のゲノム複製における役割を明らかにして、トガ・マトナウイルスのゲノム複製に関与する重要な新規宿主因子を同定する。
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研究実績の概要 |
これまでに風疹ウイルスの非構造タンパク質へ近接ビオチン付加酵素を融合させたサブゲノムレプリコンRNA発現プラスミドベクターを用いて162の相互作用候補因子を同定した。本年度は、その中で特に因子の濃縮が認められた細胞接着因子群とmRNA代謝経路系に関与する遺伝子について、ゲノム複製並びにウイルス産生における影響をsiRNAによるノックダウンで評価した。候補因子のノックダウンをウェスタンブロット法により評価し、タンパク質発現量とウイルス産生の減少が相関する3遺伝子(TES, SRP54, RBM14)を同定した。TESはfocal adhesionやstress fiberの形成など細胞膜と細胞骨格の再構築に関与することが報告されている。風疹ウイルスのゲノム複製は形質膜やエンドソーム膜を再構築した構造体で生じると考えられていることから、TESが非構造タンパク質との相互作用を介して形質膜の再構築に関与する可能性がある。SRP54並びにRBM14は他のウイルス感染に寄与することが報告されているが、それらウイルスのゲノム複製機構が風疹ウイルスと異なるため、別の機構で感染に寄与することが推察された。風疹ウイルスを含む一本鎖プラスRNAウイルスのゲノム複製は、オルガネラ膜の再構築が生じる点で共通である。再構築の機構はウイルス種や利用するオルガネラ膜により異なり、様々な宿主因子の関与が報告されている。風疹ウイルスが属するマトナウイルス科ウイルスでは、その再構築に関与する宿主因子の報告はない。本研究で同定した3因子について、非構造タンパク質との相互作用機序やゲノム複製への関与を解析することで、マトナウイルスにおける膜の再構築やゲノム複製機構の一端が明らかになることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析対象遺伝子を162の候補から3遺伝子に絞った。各遺伝子産物のウイルス複製における寄与について、相互作用機序や細胞内局在などから解析を進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
共免疫沈降法や近接ライゲーション法により非構造タンパク質との相互作用様式や細胞内局在を解析する。ウイルス複製過程のどの段階に寄与しているかを分子生物学的手法を用いて解析する。
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