研究課題/領域番号 |
21K08507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小佐井 康介 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (70644433)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / 肺炎球菌 / 好中球 / インフルエンザ関連細菌性肺炎 |
研究開始時の研究の概要 |
インフルエンザウイルス感染に細菌感染が合併した肺炎(インフルエンザ関連細菌性肺炎)は重症化することが知られている。炎症は病原体の排除に必要な免疫応答であるが、過度な炎症は自身の臓器傷害を引き起こし重症化の一因となる。炎症細胞の一つである好中球は、細菌の貪食能やプロテアーゼ産生能などを持っており、生体防御に深く関わっている。本研究では好中球機能に着目し、インフルエンザ関連細菌性肺炎の重症化機序の解明を試みる。
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研究実績の概要 |
細菌性肺炎にインフルエンザ感染が先行した場合、重症化することが報告されている。好中球には細菌の貪食・殺菌などの機能に加え、プロテアーゼや活性酸素種の産生など細胞外の病原体に対する機能がある。本研究では、細菌性肺炎にインフルエンザ感染が先行した際の重症化における好中球の役割を検討している。昨年度は、マウス肺組織における菌数や、好中球プロテアーゼ、補体(C3)、炎症性サイトカイン(IL-6、IFN-γ)のmRNA発現量を評価した。今年度は、肺炎球菌を単独およびインフルエンザを先行感染させた後に肺炎球菌を感染させたマウスの骨髄サンプルから密度勾配遠心法により分取した好中球を用いて、DNAマイクロアレイにより遺伝子の発現を比較した。肺炎球菌単独感染群とインフルエンザを先行感染させた群との間で違いがみられた遺伝子に着目してリアルタイムPCRによる検討を進めている。また、好中球を分取する他の方法として好中球のマーカーであるLy6Gが陽性である細胞を選択的に分取する方法を用いたところ、純度の高い好中球が得られており、この方法を用いて解析を進めている。肺炎球菌単独感染群とインフルエンザを先行感染させた群の骨髄と肺において選択前のLy6G陽性細胞の割合を評価した。抗炎症作用を有し好中球の集積を抑制したと報告されている薬剤の肺炎球菌単独感染における効果を評価した。更に、インフルエンザが先行感染した肺炎球菌性肺炎の重症化に及ぼす影響について生存率や体重変化で評価を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに肺炎球菌性肺炎におけるインフルエンザ先行感染の影響について、マウスの肺組織を用いた解析や臓器から採取した好中球の解析を進めている。来年度以降、重症化機序に好中球がどのように関与しているかの解析を進められるよう計画する。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、密度勾配遠心法や好中球のマーカーであるLy6Gを標的としたポジティブセレクションにより好中球を採取しその純度を確認した。また、得られた好中球における遺伝子発現の評価を進めている。来年度以降は、インフルエンザ先行感染がある肺炎球菌性肺炎のマウスから採取された好中球に特に発現が増加、あるいは低下している因子を探索し、遺伝子レベルや表現型において確認を進める。これにより重症化した病態における好中球の特徴について更に解析を進められるよう計画する。また、インフルエンザを感染させたマウスから採取した好中球に細菌を作用させて機能を解析するex vivoでの検討も進める予定である。
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