研究課題/領域番号 |
21K08527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 大祐 京都大学, 医学研究科, 助教 (50582904)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 糖尿病 / 単一遺伝子異常による糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
若年発症、非肥満、家系集積といった特徴を持ち、単一遺伝子異常による糖尿病が疑われる例はしばしばみられるが、既知遺伝子で説明できる例は一部に過ぎない。そこで、単一遺伝子異常による糖尿病の新規発症原因遺伝子同定を目的とし研究を行う。 若年発症糖尿病患者で、膵島関連自己抗体が陰性で、既知遺伝子で説明できない例を全エクソンシーケンスで解析する。家系集積情報やゲノムコホートを活用して発症原因変異候補を選択し、変異候補の機能解析を行い、発症原因であることを確定させる。 これにより、対象例の糖尿病発症原因が明らかとなるだけでなく、一般の2型糖尿病の発症に関与する新規分子機構解明につながる可能性がある。
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研究成果の概要 |
1型糖尿病および2型糖尿病は多数の遺伝子が関与する多因子遺伝と考えられている。一方、若年診断、非肥満、家系集積といった特徴を持ち、単一遺伝子異常による糖尿病が疑われる例はしばしばみられるが、既知遺伝子で説明できる例は一部にとどまっていた。 本研究では、単一遺伝子異常による糖尿病の原因となる既知11遺伝子に変異を見出すことができなかった若年診断糖尿病例につき、ゲノムDNAの全ゲノムシーケンスを用いた網羅的解析を行った。結果、1例につき膵の発生に関与するRFX6遺伝子の新規フレームシフト変異を見出した。若年診断糖尿病の遺伝的背景をより詳細に探究することができたと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
若年診断糖尿病の発症に関与する遺伝的背景のひとつとしてRFX6遺伝子変異を同定したことで、若年診断糖尿病の成因の主たるものが膵β機能や膵発生に関与する遺伝子の異常であることをより明確にすることができた。本研究の成果を受けて、若年診断糖尿病においてRFX6をはじめとする膵発生に関与する遺伝子の解析が進めば、個々の遺伝子異常による糖尿病の臨床像が明確となり診療に役立つ。さらに、RFX6分子等をターゲットとした創薬により、当該遺伝子に変異を持つ糖尿病および一般の糖尿病の治療につながる可能性が示唆される。
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