研究課題/領域番号 |
21K08547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
中川 祐子 群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (90422500)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | PP細胞 / グルカゴン / 膵内分泌細胞 / γ細胞 / PP / α細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
PP細胞は膵島内分泌細胞の僅か数パーセントを構成する細胞であり、その機能はほとんど解明されていない。最近、我々はグルカゴンが制御するアミノ酸シグナルによりPP細胞の増殖が負に調節され、複数のホルモンを発現する細胞(以下多重ホルモン発現細胞)が誘導されることを見出し、アミノ酸シグナルが膵島細胞の増殖を制御し、膵島細胞の可塑性をコントロールすることで運命維持にも極めて重要な役割を果たすのではなかとの仮説を立て解析を進めている。本研究では、このメカニズムの解析を通して、膵内分泌細胞間クロストークをによるアミノ酸シグナルを介した細胞運命制御および恒常性維持機構の解明に挑む。
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研究成果の概要 |
生体内において、各臓器は正常機能を維持するため、細胞の量とその運命を厳密にコントロールする。膵臓の内分泌細胞である膵島でもα、β、δ、PPの4種類の細胞の量がそれぞれ決められており、その細胞増殖の制御と細胞運命維持の破綻が糖尿病等の発症へと直結する。PP細胞は膵島内分泌細胞の僅か数パーセントを構成する細胞であり、その機能はほとんど解明されていない。本研究はグルカゴンが制御するアミノ酸シグナルによりPP細胞の増殖が調節されることを見出した。この結果はアミノ酸シグナルが膵島細胞の可塑性をコントロールすることで運命維持にも極めて重要な役割を果たす可能性を示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵内分泌細胞のPP細胞についての報告は少なく、特にその生理的機能については、殆ど未開拓であった。私達はPP細胞またPP細胞より分泌するPPの機能解析に必要なリソースを揃え、精力的にPP細胞の生理的機能について解析を進めてきた。本研究では、PP細胞の増殖と可塑性をグルカゴンが制御していることを見出した。近年、血中のアミノ酸濃度バランスが変化することによりがん細胞の悪性度を促進させることが報告されているが、本研究では正常な膵内分泌細胞がアミノ酸濃度の変化により増殖が劇的に亢進し、多重ホルモン発現細胞を誘導することを見出した。本研究の成果は極めて新規性高い発見に繋がることが考えられる。
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