研究課題/領域番号 |
21K08592
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 北里大学 (2022) 筑波大学 (2021) |
研究代表者 |
高安 肇 北里大学, 医学部, 講師 (10359614)
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研究分担者 |
増本 幸二 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20343329)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 先天性横隔膜ヘルニア / 肺高血圧 / ナイトロフェンラットモデル / 胎児治療 / 薬物療法 / ナイトロフェン / ラットモデル / 胎児薬物治療 |
研究開始時の研究の概要 |
先天性横隔膜ヘルニア(CDH)において肺低形成、肺高血圧は重症化、生存者のQOL悪化の原因であり、ガイドラインにて推奨可能な薬剤治療も存在しない。申請者は2003年よりCDHモデルを用い、CDHにおける肺低形成と肺高血圧の病因を分子生物学的に検討してきた。今回は、CDHの治療に実際につながる結果を得ることを期待している。具体的には抗CD47抗体、Rhoキナーゼ阻害剤の使用を検討する試みであり、成果が臨床応用につながる可能性があると考えている。本研究の結果によりCDHにおいて内科治療が発展し、重症CDH患児の救命率の向上、生存者のQOLの向上に貢献することを目的とする。
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研究実績の概要 |
先天性横隔膜ヘルニア(CDH)における肺低形成、肺高血圧は死因、後遺症の原因として重要であり、それらに対する治療、特に重症例の治療では思うような治療の進捗が得られていない。申請者はCDHラットモデルを用いた実験により、Rhoキナーゼ経路の活性化、エリスロポエチン(Epo)経路の抑制を見いだし、肺高血圧、肺低形成に関わっている可能性を示してきた(Takayasu H, Masumoto K, Hagiwara K, et al. Increased pulmonary RhoA expression in the nitrofen-induced congenital diaphragmatic hernia rat model. J Pediatr Surg. 2015 Sep;50(9):1467-71. doi: 10.1016/j.jpedsurg.2015.02.063.およびTakayasu H, Hagiwara K, Masumoto K. Suppressed erythropoietin expression in a nitrofen-induced congenital diaphragmatic hernia. Pediatr Pulmonol. 2017 May;52(5):606-615. doi: 10.1002/ppul.23640)。 しかし、Epoが血液胎盤関門を通過しない。そこでEpoが関連する肺高血圧に関わる機序において重要な役割を果たす物質を探索し、Epoの下流で肺高血圧に関連しているTSP1とCD47の発現異常を同モデルで認めた。この成果を2022年9月に第35回International Symposium on Pediatric Surgical Researchにて発表し、その内容にて論文をPediatrics Internationalへ投稿し、掲載された(Takayasu H. Upregulated TSP1 and CD47 expression in the lung in nitrofen-induced congenital diaphragmatic hernia. Pediatr Int. 2023 Jan;65(1):e15447. doi: 10.1111/ped.15447. )。これらの成果をもとに治療薬の新規候補としてCD47抗体やRhoキナーゼ阻害剤、アンギオテンシン変換酵素阻害薬の可能性を検討することを目的とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は、春に筑波大学から北里大学へ異動した。異動前後の作業に加えてコロナ渦の影響により動物実験が著しく制限された。北里大学小児外科の人員、人材不足から事実上、診療に80%、教育に20%のエフォートを割くことを余儀なくされたため、研究を開始することが不可能であった。一方で、9月に第35回International Symposium on Pediatric Surgical Researchにて今までの研究成果を発表し、その内容にて論文をPediatrics Internationalへ投稿し、掲載された(Upregulated TSP1 and CD47 Expression in the Lung in Nitrofen-induced Congenital Diaphragmatic Hernia)。また、研究再開のため、雑誌「北里医学」へ総説「先天性横隔膜ヘルニアの基礎と臨床の最前線」を寄稿し、掲載へ向けて編集と校正を開始している。 2023年の実績(学術論文) Takayasu H. Upregulated TSP1 and CD47 expression in the lung in nitrofen-induced congenital diaphragmatic hernia. Pediatr Int. 2023 Jan;65(1):e15447. doi: 10.1111/ped.15447. PMID: 36528876. 高安 肇、田中 潔、隈元雄介 先天性横隔膜ヘルニアの基礎と臨床の最前線 北里医学 投稿済、校正中
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は小児外科の診療戦力を強化し、研究を再開する目処が少し立った。コロナ渦で困難であった動物実験の制限も緩和されつつある。現在、実験を再開すべく、北里大学動物実験施設での研修を終了し、実験計画書を作成した。北里大学外科学の実験室、機材を使用する許可も得た。さらに、同じ診療科の若手医師や北里大学理学部に在籍する分子生物学実験の経験のある学生複数に協力の内諾を得ている。新たに、この数名を研究協力者として登録し、研究を加速する予定である。
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