研究課題/領域番号 |
21K08606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
細川 崇 日本大学, 医学部, 助教 (50870094)
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研究分担者 |
松本 太郎 日本大学, 医学部, 教授 (50366580)
金田 英秀 日本大学, 医学部, 助教 (30598967)
上原 秀一郎 日本大学, 医学部, 教授 (00448060)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肛門括約筋 / 脱分化脂肪細胞 / exosome / 筋再生治療 |
研究開始時の研究の概要 |
肛門括約筋障害は、便秘や便失禁などの排便機能障害をきたし、長期にわたる排便機能障害は患者に著しいQOL低下をもたらす。しかし、既存の治療法では、治療に難渋する例が多く新規治療法が望まれる。 当研究室では新規の再生治療細胞源である脱分化脂肪細胞(Dedifferentiated fat cell: DFAT)を用いて、細胞治療やexosomeに関する研究をしている。また、我々は、新規の肛門括約筋障害モデルラットを開発した。 本研究では肛門括約筋機能が改善する機序を解明するとともに、DFATから放出されるexosomeを用いてより効果的に肛門括約筋機能の改善効果を得られる方法を検討する。
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研究実績の概要 |
本年度は、前年度に行ったDFAT由来のexosomeが筋芽細胞分化誘導に与える影響についての検討に加え、exosomeの治療効果に限定せず、DFATから分泌される細胞外因子全ての有効性を評価した。 マウス由来の筋芽細胞であるC2C12細胞を培養し、dishに播種した後、DMEMによる培養群(Control群)とDFATを培養した上清を用いた群(DFAT condition medium群)、DFAT由来exosomeを添加したDMEM群、exosome を除去したDFAT condition medium群、さらに、細胞外因子の効果をより直接的に評価する目的で、cell insertを使用してDFATとC2C12を共培養する群を加えた、計5群で継続培養を行った。C2C12の培養は2-3日間実施し、培養後、細胞からRNAを抽出し、RT-PCRで筋分化マーカーである、MyoDおよびMyogeninの発現を評価した。DFAT condition medium群において、Control群に比し、2日目、3日目でMioDの発現が上昇傾向を認め、Myogeninで有意な発現上昇を認めた。DFAT由来exosome添加DMEM群においては、MioD、Myogeninともに発現が上昇傾向を認めたものの、有意差を認めるには至らなかった。また、前年度の研究で報告した肛門括約筋障害モデルラットを使用し、DFATおよびDFAT由来exosomeの有用性についても検討した。作製した肛門括約筋障害モデルラットに対し、DFATまたはDFAT由来exosomeを局所投与し、肛門内圧を時間経過と共に評価した。その結果、DFATを局所投与したラットの肛門内圧は、control群に比し、より早期に上昇することを確認した。しかしexosome群の肛門内圧に関しては、上昇している一定の傾向がみられなかった。
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