研究課題/領域番号 |
21K08622
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
吉井 大貴 熊本大学, 病院, 診療助手 (00792582)
|
研究分担者 |
菰原 義弘 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40449921)
横内 裕二 熊本大学, 発生医学研究所, 特定事業研究員 (60252227)
本田 正樹 熊本大学, 病院, 助教 (80573609)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | SOX9 / 細胆管反応 / 胆管発生 / 透明化 / ノックアウトマウス / 肝内胆管 / 障害肝 |
研究開始時の研究の概要 |
胆管発生メカニズムは非常に複雑で未解明な部分が多く残されている。また、慢性肝疾患の病態進行に関わる現象の一つに細胆管反応があるが、細胆管反応のメカニズムも未解明の部分が多く残されている。申請者らはいずれにもSOX9が関与していることを発見しており、本研究はSOX9とSOX9関連シグナル経路の動態について幅広く解析・理解し、将来的に肝疾患への新規治療構築への基盤とする研究である。
|
研究成果の概要 |
予備実験により、SOX9が胆管の正常な発生に重要な役割を担っている可能性が示唆されたことから、Sox9コンディショナルノックアウト(cKO)マウスを用いた実験を行った。胆管の可視化により、5週齢時、胆管の密度がSox9 cKOマウスで有意に少なく、特に、毛細胆管の描出が乏しいことが分かった。肝壊死巣が散見され、肝酵素の有意な上昇や線維化がみられた。中枢ではCK19陽性胆管の発達に乏しい一方で、末梢では不整形な細胆管の増生が認められた。原因として毛細胆管と細胆管とのネットワーク形成に問題があると考えられ、SOX9が胆管発生に寄与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前研究で行われた細胆管反応の進展メカニズムとSOX9との関連性に関する研究に加えて、本研究では胆管の正常発生にSOX9が関わっている可能性が示された。SOX9はアラジール症候群の原因遺伝子であるNotch2やJagged1が関わるNotchシグナル経路と密接なかかわりのある転写因子である。そのSOX9が持つ役割について新たな知見を見出すことができたことから、胆管発生の複雑なメカニズムの解明に貢献でき、かつ、先天的な胆管発生異常の解明の一助となる研究であると考えられる。
|