研究課題/領域番号 |
21K08674
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
近藤 琢也 九州大学, 医学研究院, 助教 (00644725)
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研究分担者 |
永田 公二 九州大学, 大学病院, 講師 (20419568)
桐野 浩輔 九州大学, 大学病院, その他 (00621707)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヒルシュスプルング病類縁疾患 / ゼブラフィッシュ / MMIHS / microinjection / LMOD1 / 横隔膜ヘルニア / 先天性横隔膜ヘルニア / 筋肉の発生機序 / zebrafish / 疾患モデル |
研究開始時の研究の概要 |
先天性横隔膜ヘルニア(Congenital Diaphragmatic Hernia:CDH)は、先天的な横隔膜筋肉の欠損に伴う腹部臓器の胸腔内への嵌入により肺低形成が出現する死亡率25%と予後不良な疾患である。特に重症CDHについては、広範囲の横隔膜筋肉の広範欠損に対する根本的な治療法はなく、原因の究明や新規治療法の開発が求められている。 われわれはzebrafishを用いて、筋肉の発生機序に関する分子メカニズムをin vivoで解明し、最適な疾患モデルを開発し、新たな薬剤プラットフォームを作成する事を目標とする
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研究実績の概要 |
横隔膜ヘルニアの欠損孔発生の機序を探るべく、筋肉の先天的欠損もしくは発生異常を伴うゼブラフィッシュモデルを作成し、評価することで、筋肉の発生機序に関する分子メカニズムをin vivoで解明し、最適な疾患モデルを開発し、最終的には新たな薬剤プラッ トフォームを作成する事を目標とした。平滑筋形成不全モデルとして、腸管機能不全の一つであるMMIHSを対象として、原因遺伝子の一つといわれるLMOD1をターゲットとした。ゼブラフィッシュの受精卵にCRISPR/Cas9法でLMOD1遺伝子の欠失を引き起こし、この受精卵を育成した稚魚の腸管蠕動の評価を行った。蛍光飼料の排泄低下や腸管蠕動を動画で解析するSpatiotemporal Mappingの2つの評価方法で腸管蠕動の低下を疑う所見を得た。 引き続き、qPCRでは、欠失群ではlmod1aの発現低下に加え、他の平滑筋の構成因子であるACTA2やMYH11、平滑筋の発達に関与するMYOD1の発現も低下しており、平滑筋自体の構成因子が減少していることが確認された。 また、骨格筋発生機序の解明の一環として、筋前駆細胞の制御により筋形成に関わっているPax7の挙動の追跡を試みた。具体的にはPax7と共発現できるようにGFP遺伝子を挿入するモデルをmicroinjectionにより作成し、成長に伴ったPax7発現細胞の挙動の追跡を試みている。 現在、挿入におけるCRISPR/Cas9のtargetsightの絞り込みを行い、有力な2箇所を同定した。今後、GFP遺伝子配列を持つDNA二重鎖とともにmicroinjectionを行い、モデルを作成、評価していく予定である。
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