研究課題/領域番号 |
21K08698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
平田 敬治 産業医科大学, 医学部, 教授 (70269059)
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研究分担者 |
佐藤 典宏 産業医科大学, 医学部, 講師 (20423527)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵癌 / ヒアルロン酸 / 細胞シグナル / 低酸素 / 癌微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒアルロン酸は癌間質を構成する細胞外マトリックスの中心的コンポーネントであり、癌の悪性化に寄与している。我々は、膵癌細胞が一連のヒアルロン酸代謝経路を活性化し、自ら量産した低分子ヒアルロン酸を利用する新たなメカニズムを提唱し、ヒアルロン酸代謝亢進フェノタイプ(HAMP)と名付けた。ごく最近、低分子ヒアルロン酸は Hippo シグナルの不活性化をもたらすという新しい知見が報告された。本研究の目的は、ヒアルロン酸代謝亢進フェノタイプ(HAMP)とHippoシグナルとの関連性を調べ、膵癌の新たな悪性化メカニズムを解明することである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、我々が提唱した「ヒアルロン酸代謝亢進フェノタイプ(HAMP)」の膵癌における臨床的および生物学的役割を明らかにし、特にHippoシグナルとの関連性から新たな悪性化メカニズムを解明することである。まず、HAMPのバイオマーカーとなるヒアルロン酸代謝に関与する新たなヒアルロン酸結合タンパク、Hyaluronan-binding protein 1 (HABP1)について、その膵癌における発現および機能的役割を解析した。その結果、HABP1は膵癌の46%に高発現しており、生存率の低下と有意に相関していた。さらに、siRNAによるノックダウンモデルを使った機能解析では、HABP1の発現低下によって細胞増殖能、コロニー形成能、および細胞遊走能の低下がみられた。以上の結果より、HABP1の発現は、膵癌の予後因子となること、および生物学的に膵癌の悪性化に寄与していることが示唆された(Adachi et al, Oncol Lett. 2022 May 23;24(1):222)。今後は、HABP1を含めたHAMPとHippoシグナルとの関係を解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り研究成果が得られており、研究内容を報告した(Adachi et al, Oncol Lett. 2022 May 23;24(1):222)。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、HAMP陽性膵癌細胞に対するYAP活性化をブロックする治療戦略についての解析をすすめる予定である。具体的には、HAMP陽性の膵癌細胞(BxPC3など)に対し、核内におけるYAP-TEADコンプレックスをブロックするYAP特異的阻害剤(Verteporfin)を用いて治療し、抗腫瘍効果(細胞増殖、コロニー形成能、遊走・浸潤能の変化)を調べる。
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