研究課題/領域番号 |
21K08704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
伏田 幸夫 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (10301194)
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研究分担者 |
山本 靖彦 金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
原田 真市 金沢大学, 医学系, 准教授 (90272955)
木下 淳 金沢大学, 附属病院, 助教 (90584855)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 胃癌腹膜播種 / マウス腹膜播種モデル / 免疫微小環境 / tranilast |
研究開始時の研究の概要 |
線維化モデルとしては肺線維症モデルや腎硬化モデルなどは存在するが、線維化を伴う腫瘍モデルは申請者の研究グループ以外殆ど報告がなく、免疫正常マウスを用いた線維化腹膜播種モデルの作成は我々が世界初である。新規薬剤の開発は困難であるため、既に安全性が確立されている既存薬剤を用いたドラッグリポジショニングによって腫瘍の線維化やM2マクロファージやマスト細胞の遊走や機能を抑制可能であることを明らかにすることで、難治性である胃癌腹膜播種の新規治療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
我々はこれまでの研究で、胃癌腹膜播種巣は抑制的免疫微小環境を呈している(CD8陽性細胞の浸潤少なく、M2マクロファージや肥満細胞の浸潤が多い)ことを明らかにした。 この原因として癌関連線維芽細胞 (CAFs)から分泌されるケモカイン CXCL12 が関与することを明らかにした。さらに、CAFs の機能を抑制する tranilast によってCAFs から分泌される CXCL12 の濃度が減少することを in vitro で確認した。 そこで、これらの現象を in vivo で証明すべく、胃癌腹膜播種巣における免疫微小環境を忠実に再現したモデルをマウス胃癌細胞株 YTN-16 とマウス線維芽細胞株 LmcMF を共培養した後、C57BL/6J マウスの腹腔内へ移植することで作成した。腹腔内移植7日後から tranilast および DW 経口投与の2群を作成し移植14日目に安楽死させ腹膜播種巣を採取した。 tranilast 投与群の腫瘍重量はDW 群に比較して有意に少なかった。腫瘍の免疫組織学的検討では、αSMA陽性細胞(CAFs)やトルイジンブルー陽性細胞(肥満細胞)の浸潤がDW群に比し、有意に抑制されており、その結果として腫瘍内のAZAN染色域(線維化)も有意に減少していた。 また、tranilast 投与群では DW 群と比較してCD8陽性細胞 (CTL)の浸潤数は有意に増加し、CD163陽性細胞(M2マクロファージ)の浸潤数は有意に減少していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
我々の研究チームは、これまで腹膜播種における癌微小環境について in vitro, in vivo 両面で研究を続けてきており、本課題についても従来の研究の一貫であり、手技にも精通しており予想通りの結果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
tranilast 投与群における腹膜播種量の低下がCD8 陽性細胞による抗腫瘍免疫によるものであることを、ヌードマウスに移植作成した腹膜播種巣におけるtranilast 投与による造腫瘍抑制効果よりも大きいこと、その現象が腫瘍内のアポトーシス亢進によることを証明する。
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