研究課題/領域番号 |
21K08711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
硲 彰一 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (50253159)
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研究分担者 |
永野 浩昭 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10294050)
鈴木 伸明 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50526910)
松井 洋人 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (60780781)
恒富 亮一 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (10420514)
荒木 令江 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (80253722)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 癌 / 消化器癌 / ネオアンチゲン / ペプチド / non-coding RNA |
研究開始時の研究の概要 |
消化器癌では免疫チェックポイント阻害剤の効果が限定的である。本研究では、宿主の腫瘍抗原認識を高めるために、癌変異に由来するネオアンチゲン並びにnon-coding領域由来ペプチドを同定する方法を確立する。独自の人工知能技術を応用した「能動学習型ペプチド配列予測システム」を用いてHLAに高い結合能を有するネオアンチゲン由来ペプチドを予測する。また、未知のnon-coding RNA由来ペプチドを同定する。さらに、LC-MS/MSを用いて実際に腫瘍に提示されたClass Iペプチドをリストアップすることで、抗原ペプチド予測の精度を高める。本研究により、斬新な複合免疫療法を確立する。
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研究実績の概要 |
消化器癌では免疫チェックポイント阻害剤の効果が限定的である。その原因として癌微小環境における抑制性免疫と腫瘍の抗原性の低さが挙げられる。本研究では、癌変異に由来するネオアンチゲン由来ペプチドを同定する方法を確立する。腫瘍と正常組織の全エクソン解析とRNAシークエンスを行い、アミノ酸変異をきたす遺伝子変異とRNA発現からネオアンチゲン候補となる変異を抽出し、さらにHLAに高い結合能を有するペプチドを予測する。本研究により、全く新しい消化器癌変異由来ペプチドの同定が可能となり、抗PD1/PD-L1抗体を含めた斬新な複合免疫療法を確立する。 消化器癌30例 (大腸癌原発巣10例、大腸癌肝転移巣9例、胃癌8例、肝細胞癌13例、胆道癌3例、食道癌5例、膵癌3例) について、凍結腫瘍組織並びに末梢血リンパ球を用いて全エクソン解析とRNAシークエンスの結果、遺伝子変異の多いMSI-high腫瘍は3例であった。Tumor mutation burdenを算出したところ、MSI-highの3例はTMB>30、それ以外はTMB<15であった。コーディング領域RNA由来ネオアンチゲンの同定のために、エクソン領域のアミノ酸変異を伴う遺伝子変異のうちRNAシークエンスにより遺伝子発現が高いタンパクに絞り、さらにHLA結合能予測システムにより高いClass I結合能を持つネオアンチゲン由来ペプチド候補を選択した。大腸癌6例 (HLA-A*24:02) についてのネオアンチゲンペプチド免疫応答試験の結果、高TMB大腸癌症例では、低TMB大腸癌症例における平均スポット数の約4.2倍の平均スポット数が示された。また、低TMB症例平均スポット数に対して10倍以上のスポット数を示すペプチドが高TMB症例より2つ得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高TMB腫瘍においては、高い免疫応答反応を誘導できるペプチドが確認された。
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今後の研究の推進方策 |
候補ペプチドをヒト化HLAトランスジェニックマウスに投与し、所属リンパ節リンパ球を用いてELISPOT assayを行い、抗原特異的免疫誘導能を確認する。また、大腸癌症例において、原発巣と肝転移巣とでのアンチゲンペプチドの比較検討を行う。
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