研究課題/領域番号 |
21K08736
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
原田 和人 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (70608869)
|
研究分担者 |
馬場 秀夫 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (20240905)
岩槻 政晃 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (50452777)
今村 裕 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 医長 (70583045)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 食道胃接合部腺癌 / ゲノム / 次世代シークエンサー / 個別化治療 / 食道胃接合部癌 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
食道胃接合部腺癌に対して術前化学放射線療法が行われ、著効例では癌が治癒することも期待される。しかし、その効果を予測するバイオマーカーは無く、ゲノム解析に基づいた新規バイオマーカーの探索が求められている。 本研究では食道胃接合部腺癌の抗癌剤耐性メカニズムを明らかにし、治療感受性予測因子を同定する。ゲノムに基づいた個別化医療の臨床応用を目指したトランスレーショナルリサーチである。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、術前化学放射線療法により組織学的完全奏功をした症例と治療に対して抵抗性を示した症例をExome/RNA sequencingを用いて比較すること で、治療感受性に基づいた網羅的なゲノム解析を行うことである。 MD Anderson Cancer Centerで術前治療として化学放射線療法がおこなわれて手術された症例で組織学的完全奏功をした症例20例と治療抵抗性を示した症例20例の治療前凍結組織よりDNAとRNAを採取した。DNAとRNAのクオリティーチェックを行い、NovaSeq6000を用いたExome/RNA sequencingを行った。組織学的完全奏功を得られた症例で再発した症例と再発しなかった症例のゲノムを比較すると再発症例で有意に増加している遺伝子が74種類、再発しなかった症例で有意に増加している遺伝子が23種類が同定された。その中から予後や奏効率に強く関与している遺伝子を同定しシークエンス、qRT-PCR、免疫組織化学染色等の方法を行い、多数例の臨床サンプルを用いて検討する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
組織学的完全奏功をした症例20例と治療抵抗性を示した症例20例からDNAとRNAを採取し、次世代シークエンサーによるゲノム解析を行った。組織学的完全奏功を得られた症例で再発した症例と再発しなかった症例のゲノムを比較すると再発症例で有意に増加している遺伝子が74種類、再発しなかった症例で有意に増加している遺伝子が23種類同定された。現在、同定された遺伝子の中から予後や奏効率に関係がある遺伝子を探索中である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究方針としては、シークエンサーの解析結果を待って進めていく。再発症例で有意に増加している遺伝子が74種類、再発しなかった症例で有意に増加している遺伝子が23種類が同定された。その中から予後や奏効率に強く関与している遺伝子を同定しシークエンス、qRT-PCR、免疫組織化学染色等の方法を行い、多数例の臨床サンプルを用いて検討する予定である。食道胃接合部癌由来の細胞株を用いて、候補因子の評価を行い、抗癌剤、放射線感受性との関連を検討する。臨床検体から採取されたCancer Associated Fibroblast (CAF)、Tumorassociated macrophage (TAM)、Tumor-Associated Neutrophils (TAN)などの間質細胞と癌細胞との共培養による腫瘍微小環境評価等を行う予定である。
|