研究課題/領域番号 |
21K08764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
五味 不二也 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40205620)
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研究分担者 |
進士 誠一 日本医科大学, 医学部, 准教授 (80409193)
佐々木 紀彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (80639063)
石渡 俊行 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (90203041)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 膵癌細胞 / nestin / 細胞表面糖鎖 / 表面糖鎖 / 発現細胞 / geneticin / 多様性 / 癌幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、癌細胞の多様性が注目され、特に少数の「癌幹細胞」が、癌の再発、転移に重要であると考えられている。膵癌の癌幹細胞マーカーの中でnestinは、膵癌の極めて有望な早期診断および治療標的と考えられているが、nestinは細胞内骨格タンパクであるため、これを標的とした診断法・治療法の開発は容易ではない。 本研究では、nestin陽性の膵癌の癌幹細胞を生存した状態で分離し、癌幹細胞表面に特異的な糖鎖マーカーを同定する。これにより、癌幹細胞特異的糖鎖による膵癌の早期診断法と、癌幹細胞に対する分子標的治療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
癌幹細胞マーカーの中でnestinは、膵癌で極めて有望である。しかしnestinは細胞内骨格タンパクであり、これを標的とした診断・治療の開発は容易ではない。そこでnestin陽性の膵癌癌幹細胞を分離、癌幹細胞表面に特異的な糖鎖マーカーを同定、癌幹細胞特異的糖鎖による早期診断法と、分子標的治療法開発の可能性を探る事を目的として膵癌細胞へのnestin強制発現を行った。 nestinを膵癌細胞にtransfectし、geneticinで選別後、nestin確認用サンプルを取るとともに、細胞を凍結保存した。nestinの発現確認を行った後に凍結保存していた、nestinを強制発現させたMIAPaCa-2とPK-8細胞を解凍、継代後、RT-PCR法によりnestinの発現を再確認したところ。MIAPaCa-2およびPK-8のnestin強制発現細胞はmock細胞に対して、nestin mRNAがともに約2.5倍程度高かった。 これと同じ継代の細胞を凍結した。この凍結サンプルから疎水性画分を抽出して膜成分とし、レクチンマイクロアレイを行ない、Glycostation Readerにより細胞表面の糖鎖解析を行なった。 Nestin強制発現により、MIAPaCa-2細胞では(GLcNAcbeta1-4)nが減少し、分枝構造が減っていると考えられた。PK-8細胞では高マンノース鎖が減少していた。Nestin強制発現によって2種類の細胞に共通する糖鎖構造の変化は見られなかった。理由としては細胞質に発現するnestinが細胞表面の糖鎖の変化を引き起こし難いことや、強制発現したnestinの発現量が少ないことが考えられた。 nestinの発現を確認するため、sphereを作成し、これを固定、抱埋後切片をnestin抗体で染色してみたが、Nestin強制発現細胞での強いnestin発現は見られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Nestin強制発現により、MIAPaCa-2細胞ではDSAに反応する(GLcNAcbeta1-4)nが減少し、分枝構造が減っていると考えられた。PK-8細胞ではHHLに反応する高マンノース鎖が減少していた。Nestin強制発現によって2種類の細胞に共通する糖鎖構造の変化は見られなかった。 理由としては細胞質に発現するnestinが細胞表面の糖鎖の変化を引き起こし難いことや、強制発現したnestinの発現量が少ないことが考えられた。 nestin強制発現による膵癌細胞でのnestinの2.5倍の発現の差は、何百倍もの差を生ずるよりも生理学的には妥当な差と思われたが、結果として細胞表面糖鎖には大きな差が認められなず、2細胞に共通するような変化は認められていない。
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今後の研究の推進方策 |
糖鎖構造の大きな変化は見られなかった。 理由としては細胞質に発現するnestinが細胞表面の糖鎖の変化を引き起こし難いことや、強制発現したnestinの発現量が少ないことが考えられた。 そこでnestin発現細胞を再選別し、nestin発現のより高いものが得られないか、検討したい。再度、nestinを膵癌細胞にtransfection後細胞選別を行い、nestin発現の高い細胞を選び出す。nestin発現の高い細胞が得られたら、もう一度レクチンマイクロアレイを行なうことを考慮する。
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