研究課題/領域番号 |
21K08767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター) |
研究代表者 |
下山 ライ 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 がん医療研究部, 主任研究員 (00867533)
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研究分担者 |
新津 洋司郎 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 がん医療研究部, 顧問 主席研究員 (10045502)
田代 泰之 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 がん医療研究部, 研究員 (20894190)
倉田 亘 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 がん医療研究部, 研究員 (90894204)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 条件付きMT1-MMP遺伝子破壊マウス / 部分肝切除術 / MT1-MMP / RGD peptide / Partial hepatectomy / HGF |
研究開始時の研究の概要 |
従来部分肝切除後の肝再生は、成熟肝細胞がHepatic Growth Factor(HGF)の作用で分裂能を回復する事が本体と考えられてきたが、我々の実験からは、肝星細胞が分泌したコラーゲンがMT1-MMPで部分分解され、分子内RGDペプチドmotifが表出しそのペプチドが増殖シグナルを刺激する事であることが本体であると考えられた。 本研究は条件付きMT1-MMP遺伝子破壊マウスを用いて部分肝切除後の肝再生が起こらない事を確認し、コラーゲンのRGD ペプチドmotifが肝再生因子の本体である確証を得ること、RGDペプチドの投与が肝再生を回復させる事を証明し肝再生医療への展開を試みることを目的としている。
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研究実績の概要 |
本研究は、部分肝切除(PHX)後の肝再生を惹起する責任因子はHGFではなくMT1-MMPにより部分分解されたcollagen(実体はcollagen分子内のRGD motif)であることの確証を与えるために計画されたものである。このためMT1-MMP conditional KO mouseを用いて、PHX後に再生が起こらない事を確認することを計画している。 本研究の承認後の研究実績は以下の通りである。 1.本実験に用いる条件付きMT1-MMP遺伝子破壊マウスを作製するためにMT1-MMP conditional KO mouseとCre mouseの交配を開始した。Creマウスについて、目的のマウス作製のため交配を実施していたが、雌マウスの高齢化により妊娠・出産が難しいと判断したため、新たに同系統のwild typeの雌マウスを購入して交配させることで次世代を得ることができた。またMT1-MMP floxマウスについて、目的のマウス作製のため交配を実施していたが、Creマウスと同様に雌マウスの高齢化により妊娠・出産が難しいと判断した。新たに同系統のwild typeの雌マウスを購入して交配させたが、それでも次世代を得ることができなかった。しかし、MT1-MMP flox雄マウスと同系統のwild typeの雌マウスとの体外受精を外部に委託することで次世代を得ることができた。 2.マウスの交配を実施している間に、肝切除の手技を安定的に実施できるようにするため、マウスを複数匹用いて定期的に肝切除の手技向上や肝再生の検証のための予備実験を行った。手技内容は全身麻酔下に上腹部を開腹し左外側葉と中央葉の2葉を結紮切離するものである。肝再生は手術当日、3日目、7日目に残肝を摘出し、重量の測定と組織学的検索を行うことにより評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子破壊マウスの作製にあたって、マウスの妊娠・出産が予定通りに進んでおらず、本実験用のマウスが準備できていない。このため、本実験の開始ができていない。しかし、CreマウスとMT1-MMP floxマウスが得られているので、目的であるconditional KOマウスの作製が可能になった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に得られたCreマウスとMT1-MMP floxマウスを交配させることで、目的であるconditional KOマウスを作製し本研究に用いる。具体的には、Cre発現MT1-MMP floxマウス作製とMT1-MMP floxマウス増産のための交配を行い、その後それらを交配させて目的のマウスを作製する。マウス作製後、予備実験としてタモキシフェン投与によりMT1-MMPがKOされているかどうかを確認する実験を実施した後で本実験に用いる。本実験では、タモキシフェン投与によりMT1-MMPをKOさせた上で、PHX後の肝再生の評価や単離した肝星細胞(HSC)や肝細胞などの培養条件下での評価を実施する予定である。
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