研究課題/領域番号 |
21K08772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
荒川 友博 浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (70581388)
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研究分担者 |
岩城 孝行 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (70509463)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | NASH / 線溶 / プラスミノゲン / Plg-RKT / 高LDLコレステロール血症 / 脂質異常症 / マクロファージ / PAI-1 |
研究開始時の研究の概要 |
NASHにおける組織の線維化は重症度と相関するが、線維化が病態の主因であるかについての線溶系の遺伝子改変動物を用いた包括的な検討は行われていない。また、マクロファージの活性化がNASHの病態に影響しているとされているが、その詳細はわかっていない。本研究では、線溶関連因子欠損マウスを用い、線溶関連因子がNASHの病態に及ぼす影響を検討し、マクロファージの活性化機構と線溶関連因子との関係の解明を行う。
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研究実績の概要 |
近年、線溶阻害因子であるPAI-1がNASHのような組織の線維化病態において著増することなどが報告されている。NASHの肝線維化には、組織線溶と再生の繰り返しが関与しているとされており、線溶関連因子が肝線維化に関与している可能性が考えられる。我々は、高 LDL コレステロール血症のマウスモデルである Ldlr-/-/Apobec1-/-(LA)マウスおよびLAマウスからプラスミノゲンをノックアウトしたマウスを用い、プラスミノゲン欠損が肝線維化に及ぼす影響を検討し、プラスミノゲン欠損により、肝線維化が抑制されることを見出した。しかし、そのメカニズムはよくわかっていない。プラスミノゲンは、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)または組織型PA(tPA)によって活性化され、プラスミンに変換される。最近、新規プラスミノゲン受容体であるPlg-RKT が、uPAやtPA によるプラスミノゲンの活性化に関与すること、炎症反応における単球/マクロファージの遊走において重要な役割を果たすことなどが報告されており、Plg-RKT が肝線維化に関与している可能性が考えられる。そこで、本年度は、LAマウスおよびLAマウスからPlgrktをノックアウトしたマウスを用い、Plgrkt欠損が肝線維化に及ぼす影響を検討した。生後2日目のマウスにストレプトゾトシン(STZ)を投与し、4週齢から高脂肪食を与え、10週齢まで飼育した後、肝臓を採取し、解析を行った。肝臓をHE染色し、NAFLD activity score(NAS)を用いてスコア化し評価したところ、LAマウスとPlgrkt欠損LAマウスのスコアに有意な差は認められなかった。また、肝臓をPSR染色し、線維化面積を測定し、肝線維化を評価した結果、LAマウスとPlgrkt欠損LAマウスの線維化割合に有意な差は認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
NASHの肝線維化とPlgrktの関連性について明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
各種線溶関連因子がNASHの肝線維化に及ぼす影響について、各種線溶関連因子欠損マウスを用いてさらなる解析を行う。
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