研究課題/領域番号 |
21K08819
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
飯野 賢治 金沢大学, 附属病院, 特任准教授 (60595453)
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研究分担者 |
竹村 博文 金沢大学, 医学系, 教授 (20242521)
吉岡 和晃 金沢大学, 医学系, 准教授 (80333368)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 冠動脈バイパス術 / 血管内皮 / 一酸化窒素 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦において、心疾患は死因の第2位であり、年間約7万人が亡くなる虚血性心疾患の潜在 患者数は約80万人いると推定されており、虚血性心疾患に対する治療方法の確立は重要な課題である。本研究では、冠動脈バイパス術に使用される大伏在静脈グラフトの採取法の違いがグラフト血管内皮機能に与える影響について検討することにより、内皮機能温存する採取法を明らかにすることにより、大伏在静脈の長期開存性、冠動脈バイパス術の長期成績、生命予後のさらなる改善が期待される。
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研究実績の概要 |
skeletonization 法、pedicle法により採取した大伏在静脈の一酸化窒素分泌・エンドテリン産生能力を測定し、血管内皮マーカーを免疫染色により比較することで、採取方法の違いによる大伏在静脈グラフト周囲組織が大伏在静脈の内皮機能温存に与える影響について明らかにすることを目的とする。2021年に本学医学倫理委員会に承認され、現在までに大伏在静脈を使用する冠動脈バイパス術患者のうち、臨床研究に同意いただいた症例の検体を採取した。血液サンプルは大伏在静脈採取前の動脈血、静脈血、各々3mlおよび、周囲組織を残さないskeletonization 法あるいは周囲組織を温存するpedicle法にて採取し、中枢吻合をおこなって大伏在静脈3ml採取し、4℃冷却遠沈し、血漿を10KDA MWCO フィルターににて遠心ろ過し、ろ過液を-80℃に凍結保存した。大伏在静脈切片は5㎜切片を2つ、-80℃に凍結保存した。今後も検体を採取した。一酸化窒素についてはColorimetric assay、サイクリックジーエムピーについてはenzyme linked immunoassayにより測定を行っている。また、免疫染色では、pedicle法にて採取された静脈周囲の組織から静脈血管壁に入り込む微小血管が観察された。一方、Skeletonization法にて採取された静脈には周囲組織がなく、血管壁に入りこむ微小血管は観察されなかった。Vasovasorumの存在が、血管壁の性状に影響を与えている可能性が示唆された。血管内皮や平滑筋の状態、NOSの活性化について比較をおこおなっている。各学会に参加して、本研究に関連する発表を聴講し、情報を収集した。pedicle 法提唱してきたSozua博士、Dashwood博士を招聘し、研究会を行った。今後の研究の方向性について議論した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目標サンプル採取の遅れから、測定、解析に遅れを来たしている。
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今後の研究の推進方策 |
データをまとめ、論文化していく予定である。
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