研究課題
基盤研究(C)
腹部大動脈瘤(AAA)の進展(瘤径拡大と破裂)と壁在血栓の大きさに相関する。しかし、その病態意義および形成機序の詳細は不明である。本研究ではAAA壁在血栓の形成機序を“線溶機構の異常”という観点から解析する。既存の血栓形成を抑制するとされる種々の線溶系に作用する薬剤が、AAA壁在血栓の形成を抑制しうるか、複数のAAAのモデル動物を利用し検証する。
腹部大動脈瘤(AAA)の進展(瘤径拡大と破裂)は、壁在血栓の大きさに相関することは臨床調査より明らかだが、その病態、および形成機序の詳細は不明である。本研究ではAAAのの進展に残存する壁在血栓の存在は凝固線溶系の観点からも影響していることを示唆できた。これまでも、AAAのモデル動物に関しては、その類似性についての議論が絶えず、相違点を明らかにし検証を進める必要がある。しかしながら、既に凝固線溶系に影響を及ぼす治療薬は他疾患で有用性が報告されているため、既知の報告を探索することによって、AAAの壁在血栓をターゲットにした治療薬の抽出は興味深い手法と考えられる。
腹部大動脈瘤(AAA)は、侵襲的な外科手術しか治療方法のなかったが、本研究の成果から、既知の治療報告を探索することによって、AAAの壁在血栓をターゲットにした治療薬の発掘に寄与すると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件)
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