研究課題/領域番号 |
21K08868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
森景 則保 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50335741)
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研究分担者 |
佐村 誠 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30773402)
原田 剛佑 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (60650322)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 臀筋虚血 / 虚血プレコンディショニング / 遠隔臓器虚血プレコンディショニング / 臀筋虚血障害 / アペリン |
研究開始時の研究の概要 |
近年、腹部ステントグラフト内挿術は低侵襲ゆえに腹部大動脈瘤に対する第一選択の手術となりつつある。しかし病変が腸骨動脈領域に及ぶ場合には、臀筋の支配血管である内腸骨動脈の塞栓を要する症例が存在し、臀筋虚血傷害が問題となる。本研究では、臓器虚血耐性をもたらす遠隔臓器虚血プレコンディショニングと内因性アペ リンの関係に注目し、臀筋虚血障害を克服するための有効な予防法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
今年度は、C57BL/6マウスを使用したマウス臀筋虚血モデルの作製を試みた。 前年度は、BALB/Cマウスの腹部大動脈から分岐して直ぐの右の腸骨動脈を結紮することで、足底、大腿部、臀部の血流低下を確認した為、今年度は、C57BL/6マウスの右内腸骨動脈を結紮することによる血流低下を検証した。C57BL/6マウスの右内腸骨動脈を結紮し、ドップラーにより血流を評価したが、血流低下を確認することは出来なかった。このドップラーによる血流評価直後に、右内腸骨動脈および右外腸骨動脈の分岐上流箇所で結紮したところ、ドップラーにより血流低下を確認した。右内腸骨動脈および右外腸骨動脈の分岐上流箇所で結紮して4週間後に、大腿部の組織を病理学的に観察したところ、結紮部位の直下とその周辺の筋組織のみがダメージを受けているようであった。 本研究では、マウス臀筋虚血モデルの作製を試みたが、臀筋虚血が得られた可能性があるのは、BALB/Cマウスの腸骨動脈を結紮した場合であった。この時、結紮直後の臀部の血流は15~30%程度低下したが、この血流低下は、4週間後も維持されていた。また、結紮直後の大腿部の血流は80%程度低下したが、この血流低下は、4週間後も維持されていた。これらの結果は、マウスでの臀筋虚血を作製するために、上流の動脈を結紮する必要があることを示唆している可能性があり、マウス臀筋虚血モデルを確立するためには、更なる試みが必要であると考えられた。
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