研究課題/領域番号 |
21K08883
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
原田 栄二郎 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90467803)
|
研究分担者 |
村上 順一 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (10725683)
田中 俊樹 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50457305)
竹本 圭宏 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50622213)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 抗癌剤抵抗性 / RNA修飾酵素 / RNA修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のRNA修飾に関する研究で、DNAから転写されたmRNAが修飾を受けることで翻訳されるタンパク質の産生量が変化することが報告されている。そこで、本研究では、肺癌においても、癌の進展に関与する遺伝子から転写されたmRNAが修飾を受けることで、抗癌剤治療の抵抗性に関与しているのではないかと考え、本研究を遂行するに至った。本研究の結果は、効果的な抗癌剤治療の開発に繋がる可能性がある。
|
研究成果の概要 |
肺癌細胞株に対してドセタキセルおよびペメトレキセドを添加培養した時のRNA修飾酵素遺伝子の発現解析を行い、発現レベルが大きく変化するRNA修飾酵素遺伝子を同定した。そのRNA修飾酵素4遺伝子を個別にノックダウンした肺癌細胞株を作製し、ドセタキセルおよびペメトレキセドを添加培養した時の細胞増殖を観察したところ、ドセタキセルではノックダウン細胞株は感受性を示したが、ペメトレキセドでは感受性を示さなかった。RNA修飾酵素4遺伝子を同時にノックダウンした細胞株を作製し、ペメトレキセドを添加培養した時の細胞増殖を観察したところ、ノックダウンした細胞株は、ペメトレキセドに対して抵抗性を示す結果であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬物療法において、ドセタキセルおよびペメトレキセドは重要な薬剤であるが、その抗癌剤抵抗性に関する機序は十分に解明されていない。近年、RNA修飾に関する研究で、DNAから転写されたmRNAが修飾を受けることで翻訳されるタンパク質の産生量が変化することが報告されており、癌におけるRNA修飾酵素の役割が注目されていることから、抗癌剤抵抗性とRNA修飾に着目して研究を実施した。RNA修飾酵素をノックダウンした細胞株では、ドセタキセルは感受性を示したが、ペメトレキセドは感受性を示さなかった。この結果は、癌細胞の抗癌剤に対する複数の耐性機構を同時に抑制する必要があることを示唆していると考えている。
|