研究課題/領域番号 |
21K08892
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
|
研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
小島 宏司 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (40288155)
|
研究分担者 |
丸島 秀樹 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (30338941)
木村 祐之 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (50740859)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 再生気管 / バイオ気管 / 生分解性ポリマー / 気道再建 / 気管移植 / 培養細胞 / 軟骨培養 / 気管再生 / 細胞シート / 軟骨再生 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは20年以上の自己細胞を用いた再生気管の移植実験において国内外から高い評価を受けてきた。しかし、自己細胞で作成された再生気管を移植したにも関わらず、再生軟骨が脆弱で呼吸困難となり、大動物を用いた実験では一か月以上の長期生存を得られていない。本研究ではなぜ再生気管軟骨が軟性化してしまうのかの解明を目指す。①移植前段階において、体内に埋植した培養軟骨細胞が移植可能な硬度をもった再生気管になるための条件を追求(免疫抑制剤の使用など)する。②移植時に吻合部を含む再生気管全周を自己細胞シートで外側から覆う。これは気管壁外を覆ったシート内の細胞が再生気管の早期生着を促すと期待される。
|
研究成果の概要 |
本研究は、80歳以上の患者から採取した気管支軟骨組織からでも軟骨細胞の培養が可能であることを立証した。また培養条件の設定や2回の細胞継代でバイオ軟骨を作製するための細胞数が確保でき、ヌードマウスの移植モデルで作製できた。次に実験モデルとしたウサギでも気管から採取した組織で軟骨細胞の培養が可能であることを確認した。ウサギの鼻中隔より採取した散骨細胞でも、ヌードマウスの背部皮下に埋植し、ヒツジやヒトと同じような白色のバイオ軟骨を作製することに成功した。また、全身麻酔下でウサギの気管再建の実験も成功し、技術的にウサギの自己細胞を用いたバイオ気管の移植が可能であることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、自己組織から採取して得られた培養細胞を、簡便で誰もが容易に培養できる方法を完成させることができた。軟骨培養細胞も2回の継代にて安定した細胞数を得られるようになった。またヌードマウスモデルではnativeの気管軟骨と硬度においても遜色がないことを証明できた。この研究成果は、現時点で気管移に関してドナー不足や免疫抑制剤を一生使用しなければならないことを考えれば、将来移植にとって代わる可能性を秘めており社会的意義は大変高いと考えられる。
|