研究課題/領域番号 |
21K08901
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田中 雄悟 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20403256)
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研究分担者 |
青井 貴之 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 教授 (00546997)
眞庭 謙昌 神戸大学, 医学研究科, 教授 (50362778)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 縦隔原発肉腫 / iPS / 個別化精密医療 / RNA-Seq解析 / Exome解析 |
研究開始時の研究の概要 |
縦隔原発肉腫は疾患自体の悪性度及び治療困難な発生部位のため予後不良な腫瘍として知られている。本研究では「第一」に外科切除検体を使用しNext Generation Sequencer (NGS)にてRNA-Seq解析及びExome解析を行い、Tissue arrayを用いタンパク発現の評価を行う。「第二」にiPS細胞技術を用い鶏卵漿尿膜培養法を用い、人工軟部肉腫幹細胞から確立した軟部肉腫オルガノイドを培養に供し、in vivoでの癌微小環境の表現型を分析する。「第三」に患者検体から採取された腫瘍組織で鶏卵漿尿膜培養を行い”個別化”の手法を確立する。
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研究成果の概要 |
2008年から2021年に切除された縦隔原発肉腫20例について予後因子、治療効果因子を探索するために、切除標本を用い検討を行った。組織型については肺動脈内膜肉腫;12例(うち2例は同一症例での再発時の検体を使用)、脂肪肉腫;5例、平滑筋肉腫;1例、骨外性骨肉腫;1例、Sarcoma NOS;1例であった。Next Generation Sequencer (NGS)にてRNA-Seq解析、Pathway解析を行った。肺動脈内膜肉腫について、予後不良群(術後2年未満の生存)でH2BC12およびリボソーム関連遺伝子が有意に高発現しており病勢の増悪に寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縦隔原発肉腫は疾患自体の悪性度及び治療困難な発生部位のため予後不良な腫瘍として知られている。非常に稀な疾患であるため外科治療以外の治療効果については明らかにされておらず、切除不能および再発時の治療については未だ手探りで行われている状況である。また、本疾患に対し分子生物学的なアプローチについて検討を行った報告はこれまでに認めない。そのため、今回、我々が行った研究による結果は、本疾患を扱う研究者にとって、新規性のある情報であり、今後の病態解明への足掛かりになるとともに、治療薬開発に貢献する可能性がある点からも学術的、社会的意義は高いと考える。
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