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三次元培養により出現する腫瘍細胞の特性解析に基づいた新規肺がん治療標的の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K08902
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55040:呼吸器外科学関連
研究機関島根大学 (2023)
岡山大学 (2021-2022)

研究代表者

山本 寛斉  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (40467733)

研究分担者 豊岡 伸一  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
冨田 秀太  岡山大学, 大学病院, 准教授 (10372111)
諏澤 憲  岡山大学, 大学病院, 助教 (90839713)
江口 傑徳  岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (20457229)
加藤 竜司  名古屋大学, 創薬科学研究科, 准教授 (50377884)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード肺癌 / 三次元培養 / 腫瘍微小環境
研究開始時の研究の概要

三次元(3D)培養での腫瘍細胞は二次元(2D)培養と比べ、細胞間インタラクションが生体内に近く、腫瘍微小環境を反映していることが知られている。また、がん難治性に関与する幹細胞性の維持や治療抵抗性の評価にも従来の2D 培養によるアッセイ系より適している。申請者らは、その中でも腫瘍細胞の凝集形態には多様性があり、特にがんの悪性度が高い集団が存在することを発見した。本研究では、より生体内の環境を反映する3D 培養により肺がん細胞の特性を評価し、悪性度と関連する遺伝子を同定し、これを標的とする治療戦略の確立を目指す。

研究実績の概要

近年、免疫チェックポイント阻害剤の登場により、がん細胞周囲の微小環境(腫瘍微小環境)が治療標的として注目されている。三次元(3D)培養での腫瘍細胞は二次元(2D)培養と比べ、細胞間インタラクションが生体内に近く、腫瘍微小環境を反映していることが知られている。また、がん難治性に関与する幹細胞性の維持や治療抵抗性の評価にも従来の2D 培養によるアッセイ系よりも適している。申請者らは、その中でも腫瘍細胞の凝集形態には多様性があり、特にがんの悪性度が高い集団が存在することを発見した。本研究は、より生体内の環境を反映する3D 培養により肺がん細胞の特性を評価し、悪性度と関連する遺伝子を同定し、これを標的とする治療戦略の確立を目指すものである。
令和3年度は、肺がん細胞株 (n = 30) を用いて3D 培養による細胞凝集塊の形態学的特徴の確認を進め、Grape-like, Spheroid, Monolayer sheet, Other typeの4つに分類した。また、腫瘍学的特徴を明らかにするために、これらの形態学的特徴と増殖能・浸潤能・遊走能の表現型との関連について解析を進めたところ、Monolayer sheet typeの細胞株は浸潤能・遊走能がSpheroid typeの細胞株よりも高いという結果であった。
令和4年度は各肺がん細胞株のin vivoでの腫瘍形成能をマウスモデルを用いて検討を行った。Grape-like, Spheroid, Monolayer sheet, Other typeの4つに分類した細胞株のそれぞれのタイプにおいて概ね腫瘍形成能が認められた。
令和5年度は肺がん細胞株の形態学的特徴や表現型に関連する遺伝子を、網羅的遺伝子解析によって探索した。Spheroid typeの細胞株では血管新生や細胞接着に関与する遺伝子が、Monolayer sheetではEMTや治療抵抗性に関与する遺伝子の発現が高いことが判明した。また凝集形態を規定する因子として、VHLの発現が一部の細胞には関与していた(VHL低い→Spheroid形成)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

肺がん細胞株の形態学的特徴や表現型に関連する遺伝子を、網羅的遺伝子解析によって探索し、Spheroid typeの細胞株では血管新生や細胞接着に関与する遺伝子が、Monolayer sheetではEMTや治療抵抗性に関与する遺伝子の発現が高いことを示すことができたため。また凝集形態を規定する因子として、VHLの発現が一部の細胞には関与していることも示したため。

今後の研究の推進方策

今後は、網羅的遺伝子解析によって確認された、発現が上昇していた遺伝子が治療標的となり得るか検討する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 3D Culture Aggregation Morphology depends on Cell Phenotype and Gene Expression Profiles in Lung Cancer2024

    • 著者名/発表者名
      Naohiro Hayashi, Shinpei Tsudaka, Ken Suzawa, Tomoaki Higashihara, Yin Min Thu, Atsushi Matsuoka, Daisuke Mizuno, Ryo Yoshichika, Fumiaki Mukohara, Mao Yoshikawa, Kazuhiko Shien, Hiromasa Yamamoto, Shinichi Toyooka
    • 学会等名
      AACR Annual Meeting 2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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