研究課題/領域番号 |
21K08906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
永井 俊太郎 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90755240)
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研究分担者 |
梁井 公輔 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (10621055)
大西 秀哉 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30553276)
中村 勝也 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (60585743)
三好 圭 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70755272)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | FAM115C / 肺神経内分泌腫瘍 / 癌治療法開発 / 増殖抑制 / 浸潤抑制 / 遊走抑制 / 癌悪性形質 / バイオマーカー / 肺NET / 治療標的因子 / 予後予測因子 / 診断補助因子 / 増殖 / 遊走 / 癌微小環境 / FAM115c / 浸潤 / 予後因子 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌では低酸素環境でhuman family with sequence similarity 115, member C (FAM115c)発現が亢進し浸潤抑制に関与することおよび予後予測因子となることを新たに見出した。一方で前立腺癌ではFAM115cは強い遊走因子であり治療標的となり得る可能性が報告されている(Gkika D et al, J Cell Biol, 2015)。本研究では、肺NETの新規治療法開発のために肺NETにおけるFAM115cの生物学的意義を解析し、FAM115cが肺NETの①治療標的因子、②予後予測因子、③診断補助因子となり得るかを検証することを目的とし研究する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、肺NETの新規治療法開発のために「肺NETにおけるFAM115cの生物学的意義を解析し、FAM115cが肺NETの①治療標的因子、②予後予測因子、③診断補助因子となり得るかを検証する」ことである。本年度は、遊走、浸潤能についての検討を行った。FAM115Cの発現抑制には前年度と同様にFAM115C siRNAを使用した。FAM115C発現が、癌の微小環境である低酸素環境で亢進することから、通常酸素環境、低酸素環境(1%酸素環境)で実験をした。従来のboyden chamber法による実験では、通常酸素環境、低酸素環境共に、FAM115C siRNAでFAM115C発現を抑制しても、遊走能には変化がなかった。しかし、腎細胞癌株でFAM115Cが遊走因子であるとする報告があるため、別の方法(スクラッチ試験:タイムラプス撮影法)で遊走試験を行ってみた。通常酸素環境のみの結果であるが、FAM115C抑制群で有意に細胞の遊走能が亢進している結果が得られた。これはSBC-5を用いた小細胞肺癌細胞株1つだけの通常酸素環境での結果であり、現在、他の小細胞肺癌細胞株や、低酸素環境の条件下で再現性を確認しているところである。現在までの暫定的な結果では、FAM115C発現抑制により、増殖は抑制され、遊走は亢進されるという結果となっており、癌の形質が逆に動いているため、治療標的分子とするには更なる実験を行い、種々の側面を見ていく必要がありそうである。今後、遊走、浸潤の試験を行い、再現性を確認するとともに、何が癌細胞の形質が逆に動く要因であるかを検索していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遊走、浸潤試験の結果が安定せず、培養環境や細胞株の種類を変えて、再現性を確認しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
遊走、浸潤の試験を行い、再現性を確認するとともに、何が癌細胞の形質が逆に動く要因であるかを検索していく予定である。
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