研究課題/領域番号 |
21K08907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
石井 光寿 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (60783066)
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研究分担者 |
宮崎 拓郎 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (00584749)
土谷 智史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員教授 (30437884)
永安 武 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80284686)
佐原 寿史 鹿児島大学, 総合科学域総合研究学系, 准教授 (90452333)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 呼吸器再生 / 幹細胞治療 / 肺胞バリア機能 / 急性肺障害 / 慢性閉塞性肺疾患 / 脂肪由来間葉系幹細胞 / 急性呼吸窮迫症候群 / 間葉系幹細胞 / 急性肺障害/急性呼吸窮迫症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
間葉系幹細胞は骨髄や脂肪から採取される多分化能を持つ細胞であるが、肺胞上皮や内皮細胞を介したバリア機構を維持・修復するとされ、急性肺障害/急性呼吸窮迫症候群(ALI/ARDS)や損傷肺への治療効果が期待されている。一方、使用されている間葉系幹細胞は、殆どが骨髄由来のものである。本研究では、肺障害への細胞治療として脂肪由来間葉系幹細胞(ADSC)の骨髄由来間葉系幹細胞(BMSC)に対する優位性を多方面から証明し、臨床試験の基礎データとする。またブタを使用して肺に塞栓を形成しないか検証する。ADSCによる細胞治療は、COVID-19感染症や重症化肺炎後に起こるALI/ARDSへの治療選択肢となる。
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研究成果の概要 |
本研究期間において呼吸器基礎疾患の一つである慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対する間葉系幹細胞(MSC)投与による治療効果を検討した。MSCをCOPDモデルマウスで静脈内投与すると、通常の培養細胞よりも長い期間、肺に生着し、抗炎症、免疫抑制作用により組織障害を抑えるという知見が得られた。さらに生着した肺組織で肺毛細血管内皮細胞と筋線維芽細胞への高効率な分化誘導を示し、顕著な有効性が確認された。細胞投与後の肺組織のフローサイトメトリー解析からは細胞投与群のマクロファージにおいて、M2マクロファージへの極性変化が見られ、組織修復への関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ALI/ARDSへの細胞治療としてADSCによる細胞治療の有効性の基礎的データを得るための開始の研究として重要であり、特にADSCによる肺のバリア機能の強化を目的とした、未だ行われていない研究である。今後、ブタ肺虚血再灌流モデルでALI/ARDSを誘発し、ADSC静脈投与の有用性、安全性を証明することによって、ALI/ARDSの新たな治療選択肢としてADSCの細胞治療を確立できる。
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