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人工心肺中における脳梗塞の病態の解明:水素ガスによる二次性脳損傷予防

研究課題

研究課題/領域番号 21K08920
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関浜松医科大学

研究代表者

大橋 雅彦  浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (80817792)

研究分担者 中島 芳樹  浜松医科大学, 医学部, 教授 (00252198)
川島 信吾  浜松医科大学, 医学部, 助教 (10467251)
加藤 孝澄  浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80204478)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード人工心肺 / 水素
研究開始時の研究の概要

具体的に以下を明らかにする
① CPB中の脳梗塞は二次性脳損傷によって増悪するか(脳梗塞範囲、脳浮腫の変化)
② CPB中の水素ガス投与は二次性脳損傷を軽減し脳障害改善作用があるか。
③ 水素ガス投与はCPB中だけでなく、脳梗塞発生後でも効果があるか。

研究実績の概要

【背景】血管内皮グリコカリックス(Endothelial glycocalyx : EG)は血管内皮細胞の表面に存在し、血管保護や炎症反応の抑制などの働きを持つ。人工心肺(Cardiopulmonary Bypass : CPB)は全身炎症を惹起し、EGが障害されることが知られている。EGは炎症性サイトカイン(TNFαとIL-1β)及び活性酸素種(ROS)によって障害される。分子状水素はROSを選択的に除去し、抗酸化・抗炎症・EGの保護作用を持つことが報告されている。今回、分子状水素がCPBに伴うEGの障害を軽減するか検討した。【方法】28匹のラットを4群(4% H2群、2%H2群、control群、sham群)に分け、90分間のCPBとその後120分間の経過観察を行った。H2群は分子状水素をCPB開始から人工呼吸器と人工肺から投与し、CPB終了後も60分間人工呼吸器から投与した。経過観察後、採血と灌流固定を行い、心臓、肺、脳のEGの厚さを電子顕微鏡像で測定した。【結果】4%H2群はcontrol群に比べてEGの障害を示すsyndecan-1の血清濃度が有意に低く、心臓と肺のEGは有意に厚かった。そして、TNFαとIL-1β及びROSを反映するMDAの血清濃度は有意に低くかった。一方、2%H2群はcontrol群に比べてsyndecan-1の血清濃度と心臓と肺のEGの厚さに有意差を認めず、TNFαとIL-1β及びMDAの血清濃度も有意差を認めなかった。また、脳のEGの厚さは4群間に有意差を認めなかった。【結語】4%分子状水素はCPBに対して抗酸化・抗炎症作用を示し、EGの障害を軽減した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね順調にすすんでいる。人工心肺の回路が手に入りにくい状況がつづいているため、一時的に中断することも多々あり、遅れてしまうこともある。

今後の研究の推進方策

人工心肺の流量を変えたり、時間を変える、投与薬を変えるなどして臓器の保護効果を比較検討する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 分子状水素は人工心肺に伴う血管内皮グリコカリックスの障害を軽減する2023

    • 著者名/発表者名
      岩田紘樹,加藤孝澄、中島芳樹、川島信吾、大橋雅彦
    • 学会等名
      日本心臓麻酔学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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