研究課題/領域番号 |
21K08928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
谷奥 匡 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (50554656)
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研究分担者 |
若林 美帆 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20713275)
西畑 雅由 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (20896013)
川股 知之 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80336388)
古梅 香 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90886954)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 術後痛 / 機械性痛覚過敏 |
研究開始時の研究の概要 |
Tmem45bを発現する末梢神経を選択的に除去したマウスを作成し、Tmem45b陽性神経の体性感覚、特に痛み伝達における役割と術後痛における役割を、行動解析と電気生理解析により明らかにする。
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研究成果の概要 |
Tmem45bを発現する末梢神経がどのような体性感覚、特に痛みを感知・伝達しているのか明らかにし、神経線維をターゲットとした術後痛新規治療戦略の可能性を探索する事を目的として本研究を実施した。遺伝子改変マウスを作成し、ヒトジフテリア毒素を用いる事によりTmem45b陽性末梢神経のみ選択的に脱落するマウスを作成することに成功した。まずTmem45b陽性末梢神経の脱落により、生理的状態における痛み受容は影響されないことを確認した。そして、Tmem45b陽性末梢神経が術後痛モデルにおいて機械性痛覚過敏の発生、伝達を担う末梢神経である事を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
痛みが末梢から認知されるに至る分子機構は複雑であり、特定の1分子の抑制により痛み伝達を十分に遮断できない可能性が考えられる。もし特定の神経線維が特定の感覚伝達に特化して機能していれば機械性痛覚過敏に特化した神経線維の機能を抑制する事により痛みを制御できる。本研究では、Tmem45b陽性末梢神経の選択的脱落により術後痛モデルにおける機械性痛覚過敏が選択的に脱落する事を確認した。また、Tmem45b陽性末梢神経の脱落は警告信号として重要である正常状態の痛みの受容に影響しないことを確認した。この結果はTmem45b陽性神経をターゲットとする術後痛新規治療戦略が有効である可能性を示唆する成果である。
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