研究課題/領域番号 |
21K08943
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
倉部 美起 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30635579)
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研究分担者 |
佐々木 美佳 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (20774061)
上野 将紀 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40435631)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 青斑核 / DREADD / 全身麻酔薬 / 光遺伝学 / パッチクランプ / 光遺伝学的手法 |
研究開始時の研究の概要 |
全身麻酔薬による意識消失・維持・覚醒メカニズムには、青斑核NA/GABAニューロンの相互的な活動性変化が、深く関与しているのではないか?という問いのもと、全身麻酔の導入・維持・覚醒、一連の流れにおいて、これらのニューロンの活動が果たす機能的役割を、光遺伝学的手法を用いて解明する。 そのために、自由行動下の動物から、光遺伝学的手法を用いて、NA/GABAニューロンをそれぞれ操作することで、全身麻酔薬の作用がどのように変化するかを明らかにする。また、青斑核スライスから、パッチクランプ法と光遺伝学的手法を組み合わせることで、NA/GABAニューロンの相互的なシナプス伝達機構の詳細を明らかにする。
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研究実績の概要 |
全身麻酔薬の作用機序を解明するために、睡眠・覚醒と密接な関わりを持つ青斑核(LC: locus coeruleus)を起始核とするノルアドレナリン(NA)ニューロンに着目した。近年、青斑核ニューロンが一様ではなく、NAニューロン以外にGABA(gammaAminobutyric acid)ニューロンを含み、相互作用していることが明らかになったことから、LC-NAニューロンのみを操作可能なアデノ随伴ウイルスを用いて制御することとした。 まず、NAニューロン特異的プロモーターPRSx8下でチャネルロドプシン・アーキロドプシンを発現するアデノ随伴ウイルスを作製し、青斑核ニューロンに特異的に発現することを確認した。より長時間のLC-NA制御のために化学遺伝学的手法を導入した。AAV-PRSx8-hM3Dq-HAを導入し特異的リガンドであるdeschloroclozapine (DCZ)によりLC-NAニューロンのみを活性化することに成功した。 全身麻酔薬としてセボフルラン及びプロポフォールを用いた。AAV発現動物にあらかじめ脳波記録電極を埋め込み、覚醒状態から連続して行動と脳波を記録した。DCZ投与により青斑核NAニューロンを活性化させると全身麻酔薬投与時の就眠時間は変化しなかったが、覚醒までの時間は有意に短縮した。特に、セボフルランよりもプロポフォール麻酔からの回復時間が著名に短縮した。同時に行った脳波解析ではNAニューロン活性化により覚醒方向の成分が有意に増加した。また、神経毒であるDSP4投与によりNAニューロンを脱落させると、麻酔からの覚醒時間は著明に延長し、脳波解析では鎮静方向の成分が有意に増加した。
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