研究課題/領域番号 |
21K08948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
楢崎 壮志 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (30887964)
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研究分担者 |
三好 寛二 広島大学, 病院(医), 講師 (50645364)
堤 保夫 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (90523499)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 吸入麻酔薬 / 心肥大 / エネルギー代謝 / 細胞膜マイクロドメイン / グルコース / 脂肪酸 / 虚血再灌流障害 |
研究開始時の研究の概要 |
病的心肥大の発生メカニズムの一つにエネルギー代謝の変化が関与するとした報告が散見されている。一方で、麻酔薬と心臓のエネルギー代謝についての報告は少ない。 そこで、これまでに行ってきた麻酔薬の細胞内マイクロドメインを介した心筋保護作用の研究について、病的心肥大における心臓のエネルギー代謝の変化という観点からの検討を追加することで、より良い心筋保護麻酔法の提案が可能と考える。また、心不全治療に新たな展開をもたらすきっかけに繋がる可能性があると思われる。
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研究成果の概要 |
虚血再灌流障害に対して吸入麻酔薬イソフルランや細胞膜マイクロドメインは心筋保護作用を有することが知られている。そこで同様に吸入麻酔薬や細胞膜マイクロドメインが、心筋肥大に関してどのように影響するかを調査した。その結果、細胞膜マイクロドメインであるカベオリン―3は心肥大を改善させることが示唆された。しかしながら、吸入麻酔薬は脂肪酸やグルコースの取り込みに関するトランスポーターに対して活性化するものの、カベオリン―3の影響下においては、心筋肥大に関しては明らかな影響を認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞膜ドメインであるカベオラは、これまでの研究により細胞表面での様々なシグナル伝達にかかわる重要な構造であることが解明されつつあるが、未だにその詳細な機能が不明な部分も多くあり、様々な可能性を秘めている。さらに、カベオラが細胞内へのエネルギー輸送に関係するという方向は散見されるが、それと麻酔薬との関連を検討した報告は国内外をはじめ調べた限りには存在しない。本研究では、心肥大における心臓のエネルギー代謝の変化に着目し、それにカベオラ・カベオリンおよび麻酔薬が及ぼす影響を検討することで、周術期管理について新たな知見を得ることができた。
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