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揮発性麻酔薬は低酸素環境下のアストロサイトに対してどのような作用を有するか?

研究課題

研究課題/領域番号 21K08969
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関兵庫県立尼崎総合医療センター(研究部) (2022-2023)
京都大学 (2021)

研究代表者

田中 具治  兵庫県立尼崎総合医療センター(研究部), その他, 医師 (10402893)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードアストロサイト / 低酸素 / 麻酔薬 / 微小管 / 揮発性麻酔薬
研究開始時の研究の概要

揮発性麻酔薬がアストロサイトに対してどのような作用を有するかということはほとんど未知である。申請者は、過去アストロサイトの低酸素応答、とくに低酸素誘導性因子(Hypoxia-inducible factor:HIF)-2を介する反応が複数の揮発性麻酔薬によって共通して抑制されることを報告した。今回、アストロサイトにおける低酸素応答全体への揮発性麻酔薬の影響とそのメカニズムについて検討し、これらを通じて、揮発性麻酔薬の根本的な作用の一端を明らかにしたいと考えている。

研究実績の概要

揮発性麻酔薬がアストロサイトに対してどのように作用するかということは現在ほとんど未知であると考えられるが、申請者は、過去アストロサイトの低酸素応答、とくに低酸素誘導性因子(Hypoxia-inducible factor:HIF)-2を介する反応が複数の揮発性麻酔薬によって共通して抑制されることを報告してきた。今回、アストロサイトにおける低酸素応答全体への揮発性麻酔薬の影響とそのメカニズムについて検討し、これらを通じて、揮発性麻酔薬の根本的な作用の一端を明らかにしたいと考えている。HIFは、低酸素下で活性化する転写因子で、HIF-1とHIF-2として機能する。HIF活性は酸素濃度に反比例することから、揮発性麻酔薬によるHIF-2の抑制は、麻酔薬による酸素消費量の抑制により低酸素の程度が緩和された結果として生じた可能性が考えられたが、これは酸素消費量を実際に計測することによって否定されている。そのためHIF-2抑制メカニズムとして①HIF-2α転写・タンパク合成系②HIF-2の核移行③HIF-2分解を介する可能性が考えられるが、複数の揮発性麻酔薬が共通して作用する機構は不明である。ひとつの仮説として麻酔薬が微小管上の細胞内モーター蛋白の動態を抑制するとの報告がなされており、この作用によりHIF-2の核移行が影響を受ける可能性がある。実際に申請者らはHIF-2を構成するβサブユニットの核移行を麻酔薬が抑制するデータを得ている。またアストロサイトでは低酸素環境下においてMAPK(とくにRas-ERK1/2)やPI3K-Aktといったシグナル伝達系が活性化することが報告されており、これらはHIFタンパク合成にも影響するため、揮発性麻酔薬の作用ターゲットである可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

代表研究者の転勤により、研究室整備に遅れが生じているため。

今後の研究の推進方策

在籍施設での研究設備の整備、ならびに連携施設での研究続行を考慮している。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Prior exposure to stress exacerbates neuroinflammation and causes long-term behavior changes in sepsis2023

    • 著者名/発表者名
      Mariko Miyao, Akiko Hirotsu, Kenichiro Tatsumi, Tomoharu Tanaka
    • 雑誌名

      Heliyon

      巻: 9 号: 6 ページ: e16904-e16904

    • DOI

      10.1016/j.heliyon.2023.e16904

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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