研究課題/領域番号 |
21K09001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 福岡国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
萩原 綱一 福岡国際医療福祉大学, 看護学部, 准教授 (00585888)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 痛覚情報処理 / 島葉 / 皮質ネットワーク / 電気生理学的評価 / 疼痛緩和 / 前庭感覚 |
研究開始時の研究の概要 |
神経性疼痛に対して磁気ないし直流電気刺激を用いた大脳刺激が治療戦略の重要な柱の一つとなっている。しかしながら、従来から行われている運動野皮質刺激では約5割の奏効率であるため、より効果的な脳部位や刺激方法の検索が急務である。痛覚上行路の主な入力を受けている島葉を標的とすることで痛みを緩和できる可能性があるが、脳深部にある島葉を従来の経頭蓋刺激法で選択的に刺激するのは難しい。そのため本研究では、前庭覚と痛覚情報が島葉後部に収束することに着目し、前庭覚情報入力による生理的な脳賦活刺激を介した疼痛緩和について検討する。
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研究実績の概要 |
島葉、特にその後部は、末梢からの痛覚入力を受けて脳内情報処理を行うための起点として重要な脳領域である。しかし、主観的な疼痛を客観的に評価するにあたっては、島葉以外の脳領域の動態を可視化する必要がある。そのため、皮質内電極留置による脳波記録を行った島葉てんかん患者において、疼痛を自覚した発作と自覚しなかった発作の違いを皮質‐皮質間の機能的連関の指標(Weighted Phase-lag index)を用いて解析した。結果、後者では前頭葉においてアルファ帯域(8~13Hz)の周波数を介した機能的連関が高まっていることが分かった。アルファ帯域の脳波活動は疼痛の自覚に対して抑制的に働いているという仮説が過去の研究で提唱されているが、それを皮質内電極留置による脳波記録を用いて証明した貴重な結果であると考えられた。同結果は、国際学会(ECCN, European Congress of Clinical Neurophysiology 2023)で報告する予定である。
また、主観的な痛みの強弱・有無を簡便に定量化するため、海外の研究室(NeuroPain Lab.,Lyon, France)と共同で交感神経性皮膚反応(Sympathetic skin response=SSR)(自律神経を介した痛み‐覚醒反応)を用いた評価法を確立した。この結果は、国際誌に共著者として発表した(Salameh C,...Hagiwara K, et al. Neurophysiol Clin. 2022:436-445)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
頭蓋内脳波データの取得には、皮質内電極留置による脳波記録を行っているてんかん患者を新規にリクルートする必要があるが、コロナ流行下の影響も大きく現時点までにそれに適した患者が乏しく、既存のデータを用いて可能な解析を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
皮質内電極留置による脳波記録を行っているてんかん患者が少ないため、既存のデータの活用および解析の深化をはかる。福岡国際医療福祉大学作業療法学科の中薗寿人の協力を得てより詳細な解析を進めている。
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