研究課題/領域番号 |
21K09034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
竹内 誠 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 脳神経外科学, 講師 (30794127)
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研究分担者 |
和田 孝次郎 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 脳神経外科学, 教授 (70649409)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 広範囲脳梗塞 / 減圧開頭 / 虚血再灌流 / 水素 / 脳梗塞 / 減圧開頭術 / 再灌流障害 |
研究開始時の研究の概要 |
広範囲脳梗塞は、依然として予後が不良である。減圧開頭術を施行した場合でも、術後に進行性に脳腫脹が増大する場合がある。その機序の1つとして、再灌流障害が関与していると考えている。再灌流障害は多因子的とされるが、活性酸素種が増加し、2次性脳損傷を助長することが重要視されている。本研究では、広範囲脳梗塞に対する減圧開頭術後の再灌流障害に対する水素投与の効果を基礎・臨床の両面から調べる。水素の有効性が証明されれば、広範囲脳梗塞に対する減圧開頭術後に助長される再灌流障害に対する新規治療戦略の開発が可能になると考える。
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研究実績の概要 |
本研究は、広範囲脳梗塞に対する減圧開頭術後の再灌流障害に対する水素投与の効果を基礎・臨床の両面から調べることを目的としている。 初年度、次年度は、まず、脳梗塞に対する減圧開頭術後の再灌流障害を観察するために最適なラットモデルの確立及び、本モデルを用いた水素効果の検討を行った。ラット中大脳動脈閉塞・再灌流モデルを使用し、頸動脈から4-0フィラメントを中大脳動脈へ挿入し(中大脳動脈閉塞)、2時間後に解除、その後頭頂部を皮膚切開し、右頭頂骨を除去することで実験モデルとした。水素投与は1.3%水素ガスを用いた。そのうえで水素投与群、非投与群、sham群に分け、血液中8-OHdG濃度の検討、組織学的検討(Brain water content、TTC染色、Albumin染色、Nissl&TUNEL染色、8-OHdG染色、MDA染色、MMP-2/9染色)、行動学的検討などを行った。 現時点で、水素投与群において、血液中8-OHdG濃度の減少、Brain water contentの減少、脳損傷領域の減少、8-OHdG、MDA陽性細胞数の減少、及び神経学的所見の改善を確認している。つまり、水素投与による酸化ストレス抑制による機能改善効果が示唆される。 今後、減圧開頭術後の再灌流障害に対する水素投与の作用機序に迫るため、MAPK pathwayなど水素が関与している可能性があるシグナルへの影響を検討することを計画している。 なお、上記に記載したごとく、基礎実験が終了していないため、当初予定していた臨床研究(脳梗塞に対する減圧開頭術を受ける患者への水素点滴投与効果の検討)については開始できていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
水素投与を当初の水素水静注から水素ガス吸入へ変更したため、動物実験の進行に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
減圧開頭術後の再灌流障害に対する水素投与の作用機序に迫るため、MAPK pathwayなど水素が関与している可能性があるシグナルへの影響を検討することを計画している。
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