研究課題/領域番号 |
21K09052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 剛 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (50747227)
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研究分担者 |
山本 夏男 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (50466562)
伊関 憲 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70332921)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | IL-13 / 自然免疫 / ガンマグロブリン / IgM / 敗血症 / サイトカイン / 獲得免疫 / 生体侵襲 / streptococcus pneumonia |
研究開始時の研究の概要 |
敗血症は医療発展の中で依然日本人死亡数の上位を占めている。健常者が重篤な敗血症や髄膜炎に罹患する機序に未だ不明な点が多い。特に市中で罹患頻度が高い肺炎球菌の初感染時後短時間に悪化する病態の解明が望まれる。初期の免疫応答に自然抗体IgMは重要な働きを示すがIL-13ノックアウトマウスの血清IgMを測定すると野生型に比べ際立って低値であった。低下した血清IgMの親和性と補体活性化能等を更に評価し、予後悪化の要因を詳細に特定することが本研究の主眼である。また自然抗体産生細胞であるB1a細胞の機能にIL-13がどのようにかかわるのか自然免疫応答の中で血流感染発症初期の液性免疫の役割を解明する。
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研究成果の概要 |
抗炎症サイトカインであるIL-13の働き、特に感染症初期にどのように働くかを研究した。感染初期には自然免疫が中心となって微生物からの侵襲に対応している。その中でガンマグロブリンの一つであるIgMに着目した。IL-13遺伝子欠損マウスを用いて研究を行った。結果としてIL-13遺伝子欠損マウスは感染成立前でIgMの産生量が低下しておりまた抗原(細菌)への親和性が低下している可能性が判明した。これらによりIL-13は感染早期に自然免疫応答を調整し、急性増悪を回避していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感染症は微生物と宿主(人間)との関わりで発症する。宿主が感染症に備える場合、多種多様な抗原(微生物、ウィルス)に応答するため、また迅速に対応するために感染初期に応答する自然免疫と、抗原に特異的で強い作用を持った適応免疫がある。適応免疫が発動するまでには一定の時間が必要であり、この間は自然免疫で対応する必要がある。自然免疫には免疫細胞による微生物の捕獲(貪食)や補体などいくつかの対応があるが、ガンマグロブリンIgMによる応答も抗原への初期応答に重要である。今回の研究ではIL-13はIgMの産生、及びその質の産生に関わっている可能性が示唆された。
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