研究課題/領域番号 |
21K09073
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉村 旬平 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30835202)
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研究分担者 |
廣瀬 智也 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (70597509)
小倉 裕司 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70301265)
濱口 重人 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教(常勤) (20735360)
明田 幸宏 大阪大学, 微生物病研究所, 招へい教授 (60444527)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 感染症 / 迅速診断 / ナノポア技術 / 新型コロナウイルス感染症 / 敗血症 / ナノポア / point-of-care-testing |
研究開始時の研究の概要 |
ナノポア技術と機械学習の融合システムは1粒子検出法による新しい微生物検出系で、これまでに迅速且つ高精度にインフルンザウイルスを検出することに成功している。これまでの知見を基に、臨床現場で10分以内に高精度に微生物(ウイルス・細菌)を検出する検査系を確立するため、以下の2点に目標を絞り研究を実施する。 (1) 培養細菌を用いたスパイク検体でナノポアによる薬剤耐性の有無を含めた細菌の検出が可能であることを明らかにする。 (2) 感染症患者の臨床検体を用いてナノポアで原因微生物(ウイルス・細菌)の検出を行い、point-of-care testingとして原因微生物を迅速に同定できるかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
ナノポア技術は、直径100nmから10μmの貫通孔を通過する1個の粒子のイオン電流―時間波形を計測する技術である。イオン電流―時間波形は、粒子の体積、形態、表面電荷の情報を持つため、波形パターンの機械学習により、微生物を高精度に検出する検査系への応用が期待されている。本研究では、ナノポア技術と機械学習の融合システムを用いて、短時間で高精度に微生物(ウイルス・細菌)を検出する検査系の確立することを目標に、以下の2点に焦点を当てる。① 培養細菌を用いたイオン電流―時間波形でナノポアによる細菌の検出が可能であることを明らかにする。② 感染症患者の臨床検体を用いて、ナノポアで原因微生物(ウイルス・細菌)の検出を行い、point-of-care testingとして原因微生物を迅速に同定できるかを明らかにする。 令和4年度は、①前年度に収集した菌株のパルス波形を用いて識別器を作成、②臨床検体におけるパルスの測定を行った。 前年度に収集したパルス情報から、E.coli、K.pneimoniae、Ps.aeruginosaを85%から90%の精度で識別できる識別器の作成に成功した。今後、識別器の精度をvalidation cohortを用いて検証する予定である。また、臨床検体として収集された細菌尿を用いた、臨床検体におけるパルス測定においては、測定する尿検体の前処理を濃度や強雑物除去の工程を何段階かに設定して、テストし、イオン電流-時間波形が収集できる設定が存在することを確認した。現時点では、臨床検体はモジュールの孔が閉塞することが多く、プロトコルの最適化のために条件の再調整を要する。 培養検体を用いた識別器の作成が完了しており、順調な進捗である
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通りの進捗である。
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今後の研究の推進方策 |
作成した識別器の精度をvalidation cohortで検証する。 臨床検体のパルス測定のプロトコールの最適化を図り、パルスの収集を進める。
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