研究課題/領域番号 |
21K09101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
阿部 竜也 佐賀大学, 医学部, 教授 (40281216)
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研究分担者 |
増岡 淳 佐賀大学, 医学部, 准教授 (50359949)
中原 由紀子 佐賀大学, 医学部, 講師 (50380770)
伊藤 寛 佐賀大学, 医学部, 助教 (50795375)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | DIPG / K27M / ONC201 / brain tumor / H3F3A遺伝子 / K27M変異 / 脳腫瘍 / H3K27M変異 / 幹細胞 / 新規治療法 |
研究開始時の研究の概要 |
極めて予後不良な脳幹腫瘍DIPGの原因遺伝子としてH3F3A遺伝子のK27M変異が分かってきており、精力的に研究が行われ、さまざまな遺伝子異常、エピゲノム異常が報告されている。我々が樹立したK27M異常を有する幹細胞株では、既存の治療法では全く歯が立たず治療抵抗性であった。この腫瘍に対して、近年ドーパミンD2受容体(DRD2)拮抗薬であるONC201が注目を集めており我々も解析を行っている。本研究ではこのような幹細胞株に対して、その耐性のメカニズムを解析するとともに、H3K27M変異に関連する作用機序の異なるいくつかの分子標的薬を併用し、これまでにない新しい有効な治療法の開発を試みる。
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研究成果の概要 |
悪性神経膠腫が治療抵抗性を獲得する原因の一つとして、脳幹など中心部位に発生する腫瘍は、手術も困難であり極めて難治の腫瘍である。その原因遺伝子としてH3F3A遺伝子のK27M変異を有している。そこで、我々が患者検体から樹立したK27M異常を有する幹細胞株(Saga027)を用いて検討したが、in vitroで既存の治療法では全く歯が立たず極めて治療抵抗性であった。 近年ドーパミンD2受容体(DRD2)拮抗薬であるONC201の有用性が報告され検討してみたが治療抵抗性であった。そこで、ある種のメチル化阻害剤の使用方法を工夫すると、有効な可能性を見出している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではこれらH3K27を標的とする薬剤を用いた治療効果を検討するとともに、ONC201を中心とした薬剤耐性のメカニズムを解析し、分子標的薬を併用することでより効果的な治療法の開発を試みた。 しかし、我々が確立した細胞株Saga027では、十分な効果が得られなかった。そこで、ある種のメチル化阻害剤の中で、有効な可能性があるコンパウンドを見出したことは今後の研究の発展が期待できるものと考えられた。
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