研究課題/領域番号 |
21K09117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
面高 俊介 東北大学, 大学病院, 講師 (90791450)
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研究分担者 |
中川 敦寛 東北大学, 大学病院, 教授 (10447162)
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10643330)
杉山 慎一郎 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30623152)
園部 真也 東北大学, 大学病院, 助教 (30869079)
遠藤 英徳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (40723458)
船本 健一 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (70451630)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 瘤壁造影効果 / 脳動脈瘤 / 血管壁イメージング / 破裂点予測 / 造影MRI / 頭蓋内動脈瘤 / 数値流体解析 / 流体解析 |
研究開始時の研究の概要 |
くも膜下出血症例において動脈瘤の破裂部位を術前に予想することは手術戦略を立てる上で重要である。本研究では近年明らかになったMRIにおける脳動脈瘤壁の造影効果を破裂点の予測に応用し、さらにCFD (数値流体解析: computational fluid dynamics) 解析、さらにAI (人工知能: artificial intelligence) 解析を組み合わせることで、従来は主に形態学的特徴から予測していた破裂点をより高い精度で簡便に予測する手法を確立する。さらにこの手法の有用性を前向き臨床試験で病理組織学的証明を含めて立証することが本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
破裂動脈瘤のうち複数のブレブを有し術中に破裂点が確認された31動脈瘤72ブレブ (31破裂ブレブ、41未破裂ブレブ) を対象とした。術前に施行した血管壁イメージングMRIのデータから瘤壁造影性の指標となるCRstalkを算出し瘤壁造影効果の定量評価を行った。さらにCFD解析を行いブレブにおけるWSSを算出した。未破裂ブレブと比べ破裂ブレブでCRstalkは有意に高値を示し、複数のブレブを有する破裂脳動脈瘤において強い瘤壁造影効果は破裂ブレブと関連していた。瘤壁造影効果を定量評価することで破裂点を推定できる可能性があり破裂動脈瘤の治療戦略策定における血管壁イメージングMRIの有用性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の検討では破裂点の予測にはMRIにおける瘤壁造影効果が極めて有用であり、従来の方法やCFDを用いた予測に比べても予測精度が高いとの結果が得られた。くも膜下出血症例で破裂部位の情報を術前に低侵襲的に得られる可能性を示しており、これは手術戦略を考える際に大変有用な情報で術中破裂等の合併症回避にもつながる。安全な手術を行う上で極めて有用かつ実践的であり、手術成績の向上にもつながりその臨床的意義・患者さんに与える恩恵は大きい。動脈瘤破裂点を推定するためのソフトウェア開発、さらには未破裂動脈瘤における高危険群抽出にも応用できる可能性もありその波及効果は大きい。
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