研究課題/領域番号 |
21K09130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
三國 信啓 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60314217)
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研究分担者 |
杉田 真太朗 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (50451670)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | てんかん / 病理 |
研究開始時の研究の概要 |
てんかんの病態を明らかにするために、病理学的基礎研究手法と、臨床的手法つまり慢性硬膜下電極による焦点診断、てんかん波解析、ネットワークとしての解剖学的機能的異常回路診断を行いその総合結果から研究を進める。グリア細胞と発作時直流電位や高周波成分との相関が本病態として示唆されているが、必ずしも病理診断と発作時脳波周波数解析の結果は一致しない。さらにp53が一部の神経膠腫に関係するてんかん発作予後不良因子となり遺伝子異常の関与を報告した。限局性皮質形成異常や腫瘍性病変、海馬硬化との病理学的重複や個体差を含め、その全体像の解明のために手術症例を用いて前向きの系統的研究を行う。
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研究実績の概要 |
発作を引き起こす持続性素因を持つネットワーク病である「てんかん」において、持続性状態から突発的に発作を生じるスイッチ(病態)を明らかにすることが本研究の目的である。この目的を達成するため、申請者自身が経験豊富な病理学的基礎研究手法と、臨床的手法つまり慢性硬膜下電極による焦点診断、てんかん波解析、ネットワークとしての解剖学的機能的異常カイロ診断を行いその総合結果から研究を進める。当科常勤脳神経外科専門医かつ日本てんかん学会専門医6名によって例年年間40-50件の実績がある。 ところが2020年からのCOVID19感染拡大により、患者側からの延期要望があり、また当院でも医療体制縮小のために延期せざるを得なかった症例がある。このため2023年度の研究は十分に行えなかったと判断している。そのような状況においても、日本のてんかん外科手術の現状を把握し論文発表をした。限局性皮質形成異常や腫瘍性病変、海馬硬化との病理学的重複や個体差を含め、てんかん発作を生じる病態は複雑と予想され、その全体像の解明のために手術症例を用いて前向きの系統的研究を行う。術前、術中検査として必要な長時間ビデオEEGモニタリング用デジタル脳波計、PET/SPECT、MEG、ニューロナビゲーションシステムを使用して、脳波測定と摘出脳の組織に関する研究を継続する。てんかんは、発作を引き起こす持続性素因を持つネットワーク病である。有病率は約1%で、小児期から高齢までのどの段階にでも発生し成長を障害し、また自動車運転を含む社会的制約を受け、さらに認知症を加速することが知られている。本疾患の病態を解明し新たな治療に貢献する本研究は学術的意義はもちろん、社会的にも有意義である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年からのCOVID19感染拡大により、てんかん患者側からの延期中止要望があり、また当院でも医療体制縮小のために延期せざるを得なかった症例がある。本研究はてんかん手術摘出標本を使用するために2023年度の研究は十分に行えなかったと判断している。
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今後の研究の推進方策 |
感染状況の改善により研究は順調に進むと予想している。
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