研究課題/領域番号 |
21K09140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
武藤 淳 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (30383839)
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研究分担者 |
峯 裕 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (10306730)
金蔵 孝介 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (10508568)
Cabral Horacio 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (10533911)
上甲 眞宏 藤田医科大学, 医学部, 講師 (20440729)
廣瀬 雄一 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60218849)
井上 辰志 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80304434)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脳脊髄腫瘍 / インドシアニングリーン / 術中蛍光造影 / ドラックデリバリーシステム / 転移性脳腫瘍 / 腫瘍蛍光 / 近赤外線 / EPR効果 |
研究開始時の研究の概要 |
インドシアニングリーン(ICG)を用いた様々な脳脊髄腫瘍の手術中の蛍光造影のプロトコールの確立と、ICGを用いた脳脊髄腫瘍に対するドラックデリバリーシステムの開発。 ICG/抗癌剤結合Nanostar polymerを作成し、脳腫瘍特異的に抗癌剤を 投与する、副作用の少ないDDSを開発する。また、ミセルやリポソーム等の異なる形状を持つICG 修飾ナノ粒子についても作成、評価を行う。
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研究実績の概要 |
目的】インドシアニングリーン(ICG)による脳脊髄腫瘍に対する術中蛍光診断法のプロトコールをそれぞれの病 理型に応じて確立した。 【方法】手術24時間前に5.0mg/kgを静脈注射投与し,腫瘍に残存するICGを近赤線照射下で観察するSecond Window ICG テクニック(SWIG)で悪性神経膠腫 15 人,転移性脳腫瘍 15 人を行った。SWIG を改良し,観察 1 時間以上前に 0. 5- 1.5mg/kgを投与するDelayed Window ICGテクニック(DWIG)に開発した。悪性神経膠腫14人,転移性脳腫瘍14人, 下垂体腺腫 16 人,髄膜腫 15 人,頭蓋内神経鞘腫 11 人を行った。 【結果】転移性脳腫瘍と悪性神経膠腫にておいて SWIG と DWIG で有意差は示されなかった。つまり,DWIG で十分であることが示された。また,MRI のガドリニウムの造影強度により ICG の蛍光発光が予想可能 であることが示され,MRI でガドリニウムで造影される脳脊髄腫瘍では,ICG 術中蛍光造影が有用である可能性が示され た。さらに,Dynamic Contrast Enhanced Perfusion MRI解析によって,ICGが貯留する機構として,脳血管門の透過性 (Permeability)は,MRI の Gd 増強,ICG の保持,近赤外線による腫瘍蛍光に寄与する可能性を示した。 【結論】腫瘍型に応じた ICG 術中蛍光造影法を,転移性脳腫瘍,悪性神経膠腫,髄膜腫,神経鞘腫,下垂体腺腫などにつ いて確立した。ICG が脳脊髄腫瘍に貯留する原因として,permeability が寄与している可能性が示唆された。
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