研究課題/領域番号 |
21K09167
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
藤田 貢 近畿大学, 医学部, 准教授 (40609997)
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研究分担者 |
山下 公大 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (80535427)
中田 晋 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (80590695)
宮武 伸一 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(教授) (90209916)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | グリオーマ / 放射線脳壊死 / 慢性炎症 / 免疫チェックポイント分子 / 三次リンパ構造 / 腸内細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性脳腫瘍グリオーマに対する治療成績は向上している一方で、遅発性放射線脳壊死を生じる症例も増加している。抗 VEGF 抗体ベバシズマブによる治療が試みられているが、本治療終了後に脳壊死再発をきたす症例も多い。先行研究で、放射線脳壊死組織内では細胞遊走因子 CXCL12 ケモカイン発現が亢進し、CXCL12 依存的に慢性炎症を惹起する M2 マクロファージが浸潤し、かつこれらの細胞では免疫チェックポイント分子 B7-H3 および B7-H5 の発現が亢進していることを見いだした。本研究では、本病態における M2 マクロファージの影響をより詳細に解析し、この細胞群を標的とした治療法の確立をめざす。
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研究実績の概要 |
グリオーマに対する治療成績は高線量放射線治療の進歩により向上し、長期生存例が増加している。一方で遅発性脳放射線壊死を生じる症例も増加傾向にある。 本病態は進行性の組織壊死と病変周囲に広範な脳浮腫を来たし、患者は種々の神経脱落症状を呈することで QOL が低下す。その結果患者生命が脅かされることになる。これに対し現在は抗 VEGF 抗体ベバシズマブによる治療が行われるようになったが、本治療終了後に壊死再発をきたす症例も多く、本病態のすべてが解明され制御されているとは言い切れない。近年の研究で我々は脳放射線壊死組織内では慢性炎症状態が生じていることを示してきた。そこで本研究課題では、脳放射線壊死組織内における免疫応答の解析を試みることとした。我々の先行研究により、ヒト脳放射線壊死組織内で集積亢進している M2 マクロファージでは B7-H3 (CD276) および B7-H5 といっ た免疫抑制性分子の発現亢進が示された。そこで昨年度からはこれらを深層学習アルゴリズムを用いた病理組織解析システム (Cu-Cyto) を用いた詳細な病理組織解析を試みた。この解析では CD276 発現細胞のみならず、同組織中にみられる三次リンパ構造の発現頻度も評価した。これらの解析の結果、CD276 と三次リンパ構造の発現頻度は正の相関があることが示された。同時に行った予備的検証では、予後との相関も示唆され、今後の追加検証が期待される結果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
AI 解析システムの教育 (教師あり/教師なし) が順調に進んでおり、より詳細な解析が可能になりつつある。進捗状況としては極めて順調である。
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今後の研究の推進方策 |
令和 5 年度以降は、上記で示された B7-H3 (CD276) および三次リンパ構造の発現頻度と予後および再発との関連解析を詳細に行う。また B7-H5 発現抑制実験については追従して行う予定である。
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