研究課題/領域番号 |
21K09171
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
淑瑠 ヘムラサビット 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (10432113)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ependymoma / EphB4 / ephrin B2 / Ependymoma / ephrinB2 / Western blot / malignant transformation / QRT-PCR / immunocytochemistry / 小児脳腫瘍 / ephrin-B2 / Immunohistochemistry |
研究開始時の研究の概要 |
小児から若年成人の頭蓋内や脊髄に好発する上衣腫の有効な化学療法はなく、開頭手術により全摘出を目指し、残存腫瘍があれば再発予防として放射線治療を行うことが現時点の標準治療である。脳腫瘍の特性に関する重要な受容体が明らかになり、それらを阻害する薬剤の臨床開発が進んでいる。Eph/ephrinは細胞間シグナルであり、EphB4が癌の悪性度に関連することが明らかにされた。頭蓋内腫瘍においてはEphB4シグナルと膠芽腫の関係について報告はあるものの上衣腫での研究は皆無である。本研究では上衣腫におけるEphB4受容体の役割を分子生物学的に解明し、EphB4阻害による新規上衣腫治療の可能性を探り上衣腫の薬剤治療の基盤形成に貢献する。
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研究成果の概要 |
エフリンシグナルシステム(erythropoietin-producing hepatocellular receptor (Eph)/ephrin)は細胞間シグナルであり、EphB4が癌の悪性度に関連することが明らかにされた。頭蓋内腫瘍においてはEphB4シグナルと膠芽腫の関係について報告はあるものの上衣腫での研究は数に限りがあった。本研究を通して初めて上衣腫におけるEphB4受容体の発現を手術検体で調べることが実現し、その役割を分子生物学的に解明した。今後、EphB4阻害による新規上衣腫治療の可能性を見出せ上衣腫の薬剤治療の基盤形成に貢献できると確信する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本プロジェクトの遂行手法は手術材料、培養細胞(タンパク、mRNA、蛍光二重染色、細胞ライブイメージングを含む)など多方面からのアプローチであり、組織から分子レベルまで及んだ申請者の豊富な経験を基に成立した最新技術・アイデアなどは、基礎実験から多数の臨床検体を用いた多面的な研究である。本研究成果は、未だ最適な化学療法が確立していない上衣腫の治療の発展に大きく貢献するものと期待される。分子標的治療は新たな治療手段として、難治性上衣腫や放射線治療および化学療法に低感度なケースにもっとも有効な治療結果をもたらすと考えられる。
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