研究課題/領域番号 |
21K09210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
岡田 充弘 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (40309571)
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研究分担者 |
横井 卓哉 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 客員研究員 (90711820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 末梢神経障害 / フルオレセイン蛍光造影法 / レーザードップラー血流計 / 神経栄養血管 / 血流測定 / 末梢神経絞扼性障害 / 末梢神経栄養血管 / 血行動態 / フルオレセイン蛍光法 / インドシニアングリーン蛍光法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、波長の異なる蛍光法を用い、末梢神経絞扼性障害の神経内血行動態を詳細に評価し、末梢神経絞扼性障害の重症度を判定する。 蛍光法による末梢神経の血流評価方法は、これまでの末梢神経の血流測定機器と異なり、数値のみだけではなくリアルタイムに血管造影のように血流を視覚的に確認することができるため、末梢神経の絞扼部位の状態を詳細に評価することができる。更に、人体への侵襲はなく、末梢神経内部の血流を含めて評価することも可能である。 将来的に、末梢神経絞扼性障害の神経内血行動態を蛍光法を用い評価することで、末梢神経絞扼性障害の重症度を適切に評価でき、治療成績の向上につながると考えている。
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研究実績の概要 |
神経障害に伴う神経栄養血管の血流評価は、診断と治療の向上に不可欠です。従来の評価法では、神経栄養血管の微小血流の変化を捉えることが困難であり、新たな手法の開発が求められていました。本研究では、神経障害における血流評価法としてフルオレセイン蛍光造影法を使用し、その有効性をラットおよびウサギの坐骨神経慢性絞扼モデルを用いて検証しました。 フルオレセイン蛍光造影法の対照方法として、神経の血流計測に一般的に用いられるレーザードップラー血流計を利用しました。研究の初期段階では、ラットを用いた神経絞扼モデルで実験を行い、絞扼週数が増えるにつれて両計測方法で血流が有意に低下することが確認されました。これにより、フルオレセイン蛍光造影法が神経絞扼モデルでの血流評価に有効であることが示されました。 最終年度では、より大型の動物モデルとしてウサギを用いた研究を行いました。ウサギの坐骨神経を用いて、前述の2つの方法でどのような差が生じるかを検討しました。ウサギモデルでは、フルオレセイン蛍光造影法が損傷部位の微小血流も検出可能であることが示され、レーザードップラー血流計では捉えられない微細な血流の変化を評価する有効な手段であることが確認されました。 今後の研究では、本研究結果を踏まえて、神経障害の診断および治療法の実臨床に活用することが期待されます。このように、新たな血流評価法の開発と検証は、今後の神経障害治療の新しい基準となる可能性があると考える。
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