研究課題/領域番号 |
21K09222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
平野 徹 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (10334682)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 腰痛 / 小児 / 心理社会的要因 / 生活の質 / 思春期 / 腰背部痛 / QOL / 小児腰痛 / アンケート調査 |
研究開始時の研究の概要 |
小児においても腰痛の頻度は比較的高く、原因の明らかでない非特異的腰痛も少なくないことが報告されている。成人における腰痛には、その原因が明らかでない、いわゆる非特異的腰痛が少なくなく、心理社会的要因やQOLの低下と関連していることがわかっている。一方で小児の腰痛については心理社会的要因やQOLとの関連は明らかにされていない。本研究では、中学生2000名程度を対象としたアンケート調査を行い、これらを明らかにする。
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研究成果の概要 |
新潟市在住の中学2年生約2,500名に腰痛に関連するアンケート調査を送付し、返送された1.284名の解析から以下の知見を得た。1. 腰痛があると身体機能、心理社会機能といったQOLが全般的に低下する、2. 腰痛の程度が強いほどQOLが低くなる、3. 腰痛とQOLの関連は、身体機能が心理社会機能よりも顕著である、4. 腰痛と行動的・情緒的問題は関連はあるもののさほど顕著ではない、などが明らかなとなった。。小児であっても腰痛は成人同様QOLを低下させるが、心理社会的要因の関与は成人よりも少ない可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦では小児の腰痛に関する疫学研究は少なく、特に腰痛と生活の質 (QOL)や心理社会的要因の関連の報告はほぼ皆無である。本研究はこれらの関連を本邦で明らかにした初めての研究である点に学術的意義がある。中学2年生における腰痛の頻度 (8.2 %)は、国民基礎調査の腰痛の頻度(女性 11.2%:男性 9.2%)と近似していた。また、小児においても腰痛はQOL低下と明確に関連していた。特に腰痛はQOLのうち身体機能と特に関連が強く、心理社会的機能よりもその関連は強かった。このことは、小児の腰痛は成人とは異なり、心理社会的要因との関連が低いことを示唆しており、治療アプローチに重要な情報となりうる。
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