研究課題/領域番号 |
21K09229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部) (2022-2023) 岡山大学 (2021) |
研究代表者 |
高尾 真一郎 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター(臨床研究部), 整形外科医師 (20847842)
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研究分担者 |
三澤 治夫 岡山大学, 大学病院, 助教 (60448222)
鉄永 倫子 岡山大学, 大学病院, 助教 (70601384)
鉄永 智紀 岡山大学, 大学病院, 助教 (90571224)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 神経障害性疼 / 抗HMGB1抗体 / 脊椎疾患 / pain DETECT / HMGB1 / 神経障害性疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究により、神経障害性疼痛(脊椎疾患による末梢神経障害性疼痛患者)と侵害受容性疼痛(変形性股関節症患者)の2群間における、術前の血漿HMGB1濃度の差と、手術加療による血漿HMGB1濃度の変動を明らかにし、さらに、各種の臨床尺度(自己記入式アンケート)と血漿HMGB1濃度との相関を示す。 予想される結果は、①神経障害性疼痛群において、術前の血漿HMGB1濃度が侵害受容性疼痛群と比較して高値となり、手術加療による神経障害性疼痛の軽減により、血漿HMGB1濃度が低下する。さらに、②各種痛みの関連臨床尺度と血漿HMGB1濃度が正の相関を示す。
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研究成果の概要 |
High Mobility Group Box 1 (HMGB1)の、神経障害性疼痛の客観的評価指標としての有用性を明らかにするため、患者のHMGB1を測定し、痛みの程度を示すNumerical rating scale (NRS)や神経障害性疼痛のスクリーニングツールであるpain-DETECTとの関連を調査した。pain-DETCTのスコアが高い群(神経障害性疼痛を有する可能性が高い群)では、pain-DETECTのスコアが低い群(神経障害性疼痛を有する可能性が低い群)と比較するとHMGB1が有意に高値であった。HMGB1が神経障害性疼痛の客観的評価指標となりうる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛は激しい痛みによりADLが障害され治療が難治化する。その治療体系の問題点は疼痛を客観的に定量化できず、治療薬の選択肢が少ないことである。HMGB1は動物実験レベルでは神経障害性疼痛と相関し、抗HMGB1抗体治療が奏効する事が証明されている。しかし神経障害性疼痛患者におけるHMGB1の役割は明らかではない。 本研究では、HMGB1が神経障害性疼痛の客観的指標となる可能性が示唆された。さらに、将来的に抗HMGB1抗体療法の確立につなげる一助となる可能性も示唆される。
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