研究課題/領域番号 |
21K09233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
大田 陽一 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (50633484)
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研究分担者 |
洲鎌 亮 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00779457)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | マイオカイン / 骨形成タンパク / 骨形成 |
研究開始時の研究の概要 |
運動器の主要な構成体である骨は、その周囲の筋肉と協調して恒常性を維持している。よって、骨損傷時には、骨組織自体の因子の他に、周囲の組織環境因子としての筋組織の役割は骨組織の修復やその後のリモデリングに重要であると考えられる。 本研究では、骨・筋組織両者に関わるサイトカインであるマイオカイン:irisinに着目し、irisinの骨折治癒過程における効果について、骨組織に内在し骨癒合に重要な役割を果たす骨形成タンパク;Bone Morphogenetic Protein(BMP)との相互作用機構を明らかにし、そのメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、irisinの骨形成タンパク (BMP)シグナルを介した骨芽細胞分化および骨形成に対する効果を解明することである。 マウスに埋植したBMP-2含有ポリエチレングリコールペレットの異所性骨形成のirisin投与による影響を骨微細構造解析により評価した。また、C2C12細胞をBMP-2投与により骨芽細胞分化を誘導し、irisin投与後の骨形成関連遺伝子の発現を評価した。μCT解析では、irisin投与により異所性骨の骨塩量や骨体積が有意に増加した。リアルタイムRT-PCRの結果、BMP-2/irisin共投与群はBMP単独投与群より骨形成関連遺伝子の発現量が有意に増加した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、マイオカイン:irisinによるBMP-2誘導骨形成およびBMPシグナルを介した骨芽細胞分化の促進効果が認められた。骨折や転倒は疾病負荷を増加させ、それらの主因である骨粗鬆症やサルコペニアに対する治療は、超高齢社会を迎えている現在、重要課題である。さらに、骨形成や骨折修復過程では内因性のBMPシグナルの役割が重要であるため、筋組織への同化作用も示されているirisinのBMPシグナルとの相互作用の解明は骨折治癒の新たな概念や治療法の開発に繋げることが期待できる。
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