研究課題/領域番号 |
21K09243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森崎 裕 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医(出向) (30508099)
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研究分担者 |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
酒井 崇匡 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70456151)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 神経癒着 / 神経 / 癒着 / ハイドロゲル |
研究開始時の研究の概要 |
末梢神経の手術の後に生じる癒着は術後の慢性疼痛や感覚障害などの原因となり、多くは難治性のため患者満足度の低下に直結し、大きな課題となっている。これまで当研究室では、四分枝polyethylene glycol (PEG)からなるハイドロゲル (Tetra-PEG-gel) が腱の癒着予防に有効であることを見出し、臨床応用に向けて研究を進めている。本研究では、Tetra-PEG-gelを神経組織の癒着防止に応用すべく、非臨床での基礎検討を行う。
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研究成果の概要 |
末梢神経を扱う手術は、絞扼性神経障害に対する除圧・開放術と、神経切断に対する縫合術・移植術に大別される。絞扼性神経障害の代表として手根管症候群や肘部管症候群があげられ、現在でも数多くの手術が行われているが、術後の神経と周辺組織の癒着によって頑固な痛みや異常知覚が残存するケースが一定数発生する。本研究では、末梢神経癒着を予防するため、東京大学工学系研究科で開発されたTetra-PEGゲルを、癒着予防薬として使用し、その効果を評価した。その結果、ハイドロゲルで被覆することで、有意に神経癒着が予防されることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Tetra-PEG-gel技術を応用して、術後の神経癒着を予防する手法を確立し、さらに神経修復促進のための革新的なデバイスを開発することを目指した。 本研究成果は、整形外科領域において、末梢神経障害のみならず、脊椎手術における硬膜癒着に対する手術後の神経癒着を予防する治療法に繋がる可能性がある。さらに、術後患者満足度の上昇や治療期間の短縮、神経障害性疼痛の緩和など社会的意義は大きいと考えられる。
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